2016年04月21日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action12 怪事」予告編

オブリビオン、プレイ中。基本単独プレイなので、サブイベントで同行人がいる場合死なせないようにするのが大変(;´・ω・`)+>挨拶





***


 幸運だったのは、会議室で悩み相談を行っていたブザムが丁度良いタイミングでメインブリッジへ戻って来てくれた事だ。まだカイ達と一緒だったら、連絡が取れなかった。
注意してくれたユメを連れてブリッジへ急行したパルフェ達は、副長に報告。報告を受けたブザムはお頭を急ぎ連絡を行い、ブリッジクルーにガス星雲の索敵を行わせた。
基本的に人間に非協力的なユメだが、サプライズ任務中であるカイの邪魔になるとあっては渋々協力するしかない。少女が指摘する座標位置は正確で、すぐに割り出すことが出来た。

進路先のガス星雲に潜んでいた刈り取り艦隊、マグノ海賊団を確実に標的とする規模戦力が揃えられている。

「ユメちゃんの言う通り、敵が潜んでいます。ガスーンの中に隠れていました」

「――故郷へ急ぐ我々はガス星雲を回避する針路を取っておりました」
「そこを狙い撃ちするつもりだったようですね……嬢ちゃん、お手柄だよ」
「ますたぁーの為であってアンタらの為じゃないもん、べーだ」

「何を言っているんだい、嬢ちゃん」
「……? 何よ」
「ナビゲートをする事が、お前さんの仕事だろう。よくやってくれてるよ、カイもきっと喜ぶよ」
「そ、そうかな……? うふふ、まあこれからも何かあったらナビゲートくらいしてあげる」

 口を尖らせながらも鼻歌を歌うユメを、この場に居る誰もが微笑ましく見守っている。態度も口も悪いのだが、良くも悪くも素直な娘だった。
身元不明の立体映像、意志のある悪夢の具現化。何者なのか不明だが、少なくともカイが味方でいる限りはこの子もまた敵対しない。
無邪気な悪意を持っているが、教育次第で幾らでも変われる。無邪気な善意で接するカルーアがいい変化を生んでくれている、将来が楽しみだった。

だからこそ、ここで殺される訳にはいかない。


***






「我々の針路を阻むのではなく、通過する過程で包囲する陣形を取るつもりのようです」
「母艦を略奪したカイの作戦を明らかに流用していますね」
「例の"スーパーヴァンドレッド"に関する情報はウイルスで遮断出来ても、感染以前については情報漏れを防ぎようがなかったからね」






神姫プロジェクト、始めてみました。グラブルに似た仕様でなかなか面白いφ(..)


艦これアーケード筐体が店舗に続々と搬入中!稼働は4/26(火)φ(..)


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 00:21| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月16日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第七十三話」予告編

オブリビオン、プレイ中。サブイベントなのに、聖戦士装備で魔王を倒すイベント内容にビビる(;´・ω・`)+>挨拶





***


 あの女が俺と同質であるというのであれば、もう少し熟慮するべきだった。俺や魔女のような人間は、他人を顧みない。全ては自分の為であり、自分のためであれば何であろうと利用する。
俺は剣を手に取り、魔女は魔法を選んだ。俺には才能がなく、魔女には才能があった。違いは単純にそれだけであり、区別すべき点ではない。性別でさえも分かち難く、俺達は結び付いていた。
考えてみるといい。俺は海鳴へ流れ着いた当初、相手が誰であろうと認識もしなかった。敵であれば斬り、敵でなければどうでもいい。優しくされても、気配りされても、見向きもしない。
どれほどの人物に名乗られようと、覚えようともしない。そう、俺達は自分が全て。自己完結する存在であり、自分以外の全てを踏み台にして我が人生を歩む孤独の人間。


余程の理由、余程の価値――余程の強さが無ければ、名前なんて覚えないのだ。


「わたしを殺せるのはいつだって、"わたし"だけだもの――『ガリュー』」


 愛娘と思い込んでいるディアーチェと戯れる魔女は、召喚虫であるガリューに命令。召喚だと勝手に思い込んでいたのだが、俺は自分の浅はかさに舌打ちしてしまう。余程、他人に染まっていたらしい。
ディアーチェに襲いかかるガリューを撃墜したのは、ルーテシア・アルピーノ。紫系ドレスにコーディネートされた少女を装っていても、本質は時空管理局捜査官。凶暴な魔獣を見事に足止めしたかに見えた。
ところが、ルーテシアと向き合った瞬間にガリューは咆哮。支配主に一言名を告げられただけで、体細胞分裂を起こして変型。ルーテシアの美しき目は鋭く細まって、魔法陣を展開。プロである彼女もまた、察した。


魔女の支配下に置かれていたガリューが、名を許されて『解放』――支配からの解放ではなく、理性から解放されてしまったのだ。


「■■■――!!」
「"プロテクション"」

 皮下組織が変異して、魔獣を包み込んでいた魔女の魔力が圧縮。強烈な魔力を供給された骨格は異常な変形を見せて、凶暴な魔竜を模した凶暴な手足をルーテシアに叩き付ける。
かつて俺を一度は殺した使い魔アルフの狂拳が見劣りしてしまう、魔獣の連打。素早く、強く、雑多で、凶悪。殺害ではなく、破壊を目的とした攻撃。華奢な少女には極めて残酷な攻撃は悲惨の一言だった。
各局面で壮絶な戦いが繰り広げられているが、これほど原始的で野蛮な戦闘はない。人を壊すのに魔法は不要と言わんばかりに、己の肉体のみ酷使して少女の全てを削り取っていく。

暴悪の全てに晒されて、ルーテシアは壮絶に微笑んだ。


「お馬鹿さんね、魔女。この子は理性的な獣人、知性があってこその強さよ」


 あろう事か、左手一本で防御膜を一点集中させて連続攻撃を防いでいる。バリア系の防御魔法、ルーテシアほどの力量となれば一点集中させれば要塞の壁に匹敵する耐久力を持たせる事が可能なのか。
特に打撃系の攻撃には強いのか、どれほど強固な手足を叩き付けられても傷一つ付かない。骨も砕かんと一心不乱に打ち込まれているのだが、ルーテシアの防御には揺るぎはない。
利点ばかりに見えるが、防御系の魔法には一貫して短所もある。攻撃と防御は、同時に行えない。相手の消耗を待つ長期戦は試合では有効な戦術だが、戦争では褒められた戦術ではない。

俺のようなド素人でも認識している事実を、プロの捜査官が把握していない道理はない。


「さて、問題です。"これ"、なーんだ?」
「っ――!?」

 理性から解放されて、本能で動く魔獣。弱肉強食の自然世界で生きる魔獣だからこそ、警戒心もまた強い。本能レベルで状況把握を行って、呼吸する間もなかった連続攻撃が止まってしまう。
両手を広げたルーテシア、少女と魔獣の周囲を漆黒のダガーが包囲している。遠くから観察していた俺でも気付けなかった、早業。漆黒の殺意に染まったダガーが大量に展開されている。
魔獣への報復を示すかのように、隙間一つなく完璧に包囲。気付いたその時には、逃げ場は残されていない。術者が一流の魔導師である以上、近距離であろうとルーテシアに被弾することはない。


「正解者にはもれなく簡易誘導性能に加えて、着弾爆裂の効果までつけちゃいます――"トーデス・ドルヒ"」
「■■■■■■――!」


***







"同胞、ルーテシア・アルピーノ。ガリューは、貴女にお任せする"

"信頼には応える"






神姫プロジェクト、始めてみました。グラブルに似た仕様でなかなか面白いφ(..)


くつろぐ集積地棲姫の描き下ろしピンナップあり!「娘TYPE5月号」φ(..)


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 19:02| 大阪 | Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月14日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action11 安志」予告編

ジャンヌオルタちゃん、育成中。病んでるけど可愛いという、オルタの鑑φ(..)>挨拶





***



「……ふぇぇ」
「……」
「……」

「……ふぇぇぇぇぇ!」
「一体、どうしたものか」
「悩んでいる場合か!? 泣き始めているぞ!」


 医務室。融合戦艦ニル・ヴァーナ内で唯一、男性が管理している部署。船医を務めるドゥエロの職場で、ベビーベットを前にカイとメイアが二人揃って頭を抱えていた。
事の経緯はわざわざ振り返るまでもなかった。育児に悩んでいたエズラの相談を受けて、会議室に篭もる事数時間。一人で悩まず、皆で悩みを分かち合って解決しようと決めたのだ。
分かち合う悩みとは何か、当然カルーアの育児である。ではカルーアの育児問題を、どうやって分かり合えばいいのか。これもまた、副長であるブザムが解決方法を提示してくれた。
エズラがカルーアの育児に悩んでいるのであれば、手伝ってあげればいい。至極もっともな意見を受けて、育児会議は終了。カイとメイアも賛同してしまい――


こうして医務室で、育児を手伝う事となった。


「俺やミスティはカルーアの出産から手伝っているけど、赤ん坊の世話は本当に大変だぞ」
「だからこそエズラさん一人で抱え込まず、我々も手伝おうと申し出たのだ。建設的な提案であり、その点は申し分ない」
「だったらいいじゃないか、何が問題なんだ」


***






「何故『我々で引き受ける』と軽はずみに引き受けたのだ!? 母親であるエズラさんと一緒にやればよかったじゃないか!」






神姫プロジェクト、始めてみました。グラブルに似た仕様でなかなか面白いφ(..)


くつろぐ集積地棲姫の描き下ろしピンナップあり!「娘TYPE5月号」φ(..)


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 20:42| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年04月02日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第七十二話」予告編

4月に入って、花粉症が悪化。鼻水とくしゃみが酷い(;´・ω・`)+>挨拶





***


 白旗で危険視されているのは間違いなくあの子、ユーリ・エーベルヴァインだろう。聖女カリム・グラシアが刻んだ予言、聖王オリヴィエの怨霊が居なければ俺でもあの子こそ神の申し子だと確信したかもしれない。
我らは闇統べし者、"紫天の一族"。聖地で名乗りを上げたあの日、ベルカ自治領を震撼させた少女。沈む事なき黒い太陽が聖地の頭上で燃え上がり、誰もが皆平伏させられてしまったのだ。俺の仲間達も、含めて。
プロの捜査官であるルーテシアが腰を抜かし、ミヤやアギトが必死で逃げろと叫んだ。アイゼンを握るヴィータの手は冷や汗に濡れて、ザフィーラは大型に戻って、震える足を隠すように必死で踏ん張っていた。

誰が、勝てるというのか。誰が、超えられるというのか。存在そのものが、神であった。存在そのものが、絶望であった。


「計測確認。アンチ・マギリング・フィールド、正常に出力しております」
「……改良型AMF高出力兵器を用いても、微動だにもしないのね。例のオークションで団長自ら高値で購入された魔導機材を用いているのに!」

 傭兵団マリアージュ。生粋の戦争屋である猟兵団との違いは、高度な戦略と高価な戦術を用いた多彩な戦い方だろう。豊富な資金力と高度な技術力を用いて、多角的に敵目標を攻撃している。
ノエル・綺堂・エーアリヒカイトが売り出されたオークションでは、合法的なロストロギア関連の魔導器や機材も競りに出されていたのを覚えている。買い手は覚えていないが、彼らも参戦したようだ。
アンチ・マギリング・フィールドを用いた戦術は、魔導師相手には極めて有効だ。魔力結合・魔力効果発生を無効にするAMFは、AAAランク以上のジャマーフィールド。博士もこの技術を応用して、魔女対策を行った。
このフィールド内では攻撃魔法だけではなく移動や機動、飛行や防御に関する魔法まで妨害される。AMF濃度が増せば増すほどに、魔力の結合が解除されるまでの時間が短縮されてしまう。

ロストロギア級となればAAAランクどころか、Sランク以上の魔導師でも無力化されてしまうかもしれない。魔龍バハムートごと包囲されてしまえば、通常の魔導師であれば為す術もない。



「永遠結晶エグザミア、起動」



***







"我が娘、ユーリ・エーベルヴァイン。魔龍を死守せよ"

"分かりました、お父さん"










くつろぐ集積地棲姫の描き下ろしピンナップあり!「娘TYPE5月号」φ(..)


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 10:57| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月30日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action10 派手」予告編

オブリビオン、プレイ中。悪の陰謀を挫くべく潜入捜査が必要なのに、潜入すると容赦なく役人が飛んで来る治安の良さ(;´・ω・`)+>挨拶





***


 思いがけず長い時間、カイとメイアは作戦会議に詰めている。単純な戦略会議だけではなく、もしかすると込み入った話を行っているのかもしれない。
規律に厳しい副長のブザムも一緒に作戦会議室に籠もっているのは、予想外の収穫だった。おかげでサプライズパーティの準備は滞り無く進められている。

会場の準備はほとんど完成しており、料理や飾り付けの下準備も程なくして完成。ここまで何の問題もなく進められたのは、今まで初めてと言い切れるだろう。

そもそもの話、メイアの誕生日サプライズパーティは一度たりとも行われた事がない。それだけに、クルー総員が揃ってパーティの参加を表明している。
当然当日は仕事なんて絶対にしたくない為、席を外しても職務に影響がないように励んでいる。交代要員のローテーションも完璧、誰からも不満がないように心がけている。
勿論メイアが疑念を抱かないようにパーティの準備と同時に、ニル・ヴァーナの改装も必死で行っている。修繕はほぼ完了、改装工事も皆汗水流して頑張っている。

母艦の運用管理も順調――ここまで好調だと逆に不安となるのが、人間というものだ。

「救助システムのテスト準備もオッケー、資材物資の点検も問題ない。後は何か問題とかないかな、ドクター」
「確認した、全て問題ない」

 カイとメイア、二人のリーダー格と呼べる人間が不在の今、カイの代わりにドゥエロが、メイアの代わりにパルフェが作戦監督代理を務めている。
もう一人の男であるバートも異星人チームを引き連れて、広いニル・ヴァーナを走り回って肉体労働に明け暮れている。
子供達の明るさにクルー達も元気付けられており、サプライズパーティを盛り上げようとする気配は高まるばかりだ。全てが順調に進んでいる。



***





なのに、不安が消えない。何か肝心な事を見落としている気がするのだが、何なのか分からない。








くつろぐ集積地棲姫の描き下ろしピンナップあり!「娘TYPE5月号」φ(..)


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 19:33| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月26日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第七十一話」予告編

オブリビオン、プレイ開始。Falloutシリーズと違って第三者視点がないのか、ちょっと辛いけど慣れてくるかな(;´・ω・`)+>挨拶





***


 紅鴉猟兵団の団員であるノア・コンチェルトへ追われながら、俺は魔龍バハムートを中心とした苛烈な戦場を観察。戦場の各局面を出来得る限り把握して、いざという時の指揮と決断を行えるように務める。
この戦場で自分に出来る事は限られている。情けない話、この戦場で一番数の多い一般兵が相手でも悪戦苦闘するだろう。心身に刻まれた負傷を除いても、傭兵や猟兵を相手に素人が安々と勝てる筈がない。
戦争への出撃は仲間達一人一人が決断した事、今更その覚悟を疑う真似はしない。自分や仲間の生死も含めて、彼らは一人一人責任を持って挑んでいる。彼らの安否を憂うのは失礼に当たる。命を預けているのだ。


「仲間の心配なんて余裕だね」
「心配を余裕と捉えるのか。面白い視点だが、俺には当て嵌まらない」
「どういう事?」

「余裕が無いから、心配しているんだ――その点を理解しない限り俺とお前の差は埋まらないよ、ノア・コンチェルト」

 信頼はしているが、だからといって責任を放棄したりはしない。彼女達の実力を信じながら、緊急事態に備えて一部始終を逃さずに見渡す。



***






彼らの背中を守る事が、俺の今の仕事だ。







今週末実装される新装備と改修装備って何だろう


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 13:46| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月24日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action9 家系」予告編

Fallout3、プレイ中。いよいよラストが近くなってきたのに、世界の半分がまだ未開拓な件。やりこみ要素がすさまじい(´・ω・`)+>挨拶





***


 マグノ海賊団のオペレーターであり、ニル・ヴァーナに乗艦する母親の悩みは意外と重く、あれこれ論議を尽くしている間に結構な時間が経過していた。
サプライズで誕生日パーティの準備をしている時間を稼ぎたいカイとしては予想以上の成果ではあったが、問題としてはこちらの方が大きくなっているように思えた。
誕生日はメイアにさえ発覚しなければ大成功だが、育児は短時間で片がつく問題ではない。制度の見直しは必要不可欠だろうが、現実問題は早急な解決とはならないだろう。

メイアとカイが我が事のように悩んでくれているのを見て、エズラは申し訳なく思いつつも嬉しかった。

「――私にも経験はないが」

 重い顔を突き合わせて悩んでいた面々を前にして、思いを馳せるようにブザムは口を開いた。カイやメイアも顔を上げて、上司を見つめる。
前置きしたその言葉は少し、逡巡が含まれているようだった。事実、ブザムには出産や育児の経験はない。修羅場を生きるブザムには無縁であった。
解決の糸口を探るかのような彼女の言葉は辿々しく、それでいて親身に話しているように見えた。経験がない分、言葉を選んでいるのだろう。

その視線は悩める母親に当てたまま、そっと語りかけた。

「何が正しいのか分からないが、少なくとも――子供にとって一番大切なのは、親だと思う」

 エズラはハッと顔を上げて、逆にカイは視線を下げた。彼には親がいない、不要なクローン人間として廃棄された過去も思い出せている。
それでも決して、一人ではなかった。育ててくれた酒場の主はぶっきらぼうではあったが、自分の足で生きていく人間にまで見守っていてくれた。
世間的には親とは到底呼べないだろうが、育ててくれたのは間違いなく彼である。血は繋がっていなくても、親代わりの存在には確かに救われたのだ。

メイアに関しては殊更に重く、真剣な表情で耳を傾けている。

「人が育つ上で必要なのは、マニュアルではない。親も子供も試行錯誤を重ねて、絆が生まれる。そうではないか?」


 ――メイアにとって耳の痛い話ではあった。親は確かに試行錯誤をしてくれていたが、自分はどこまで歩み寄れたのか分からない。
気付いた時には、全てが手遅れだった。何もかも、戻ってこない。大切なモノを失って、信じる気持ちが壊れてしまった。
その経験から強さを求めたのだが、今になって形を変えつつある。ならば原点は何処にあったのか、思い出すにはまだ胸が痛い。

そうしたメイアの思いが伝播したわけでもないのだろうが、聞いていたエズラの手が震えてしまっている。


***






「……でも、不安なんです」






今週末実装される新装備と改修装備って何だろう


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 20:52| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月12日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十九話」予告編

Fallout3、プレイ中。レスコさんの依頼でアリ五匹倒したのに、戻ったらレスコさんが行方不明な件。もしかしてNPCは死ぬの?>挨拶





***


         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | おい、ガール       >「良介」
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< へい、ボーイ     |
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | 人の留守中に何してる     >「良介」
          |                |
          ゝ___________,ノ
          γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< エロ本がない      |
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | 何してるんだてめえ!?    >「良介」
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< オープンコンバット       |
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | やめろ              >「良介」
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< サンクス           |
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | 心配して言ってる      >「良介」
          | んじゃねえよ!?       |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< 報酬7:3            |
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | 俺の配分が少ない!?    >「良介」
          |            |
          ゝ___________,ノ
          γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< お詫びにパンツ    |
          |  部屋に置いといた   |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | 火種を増やすな!?    >「良介」
          |            |
          ゝ___________,ノ
          γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< 脱ぎたて       |
          |             |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | (゚ε゚(O三(;_;`)コドモガミテル! >「良介」
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< ヌクヌクダヨ>(゚ε゚(O        |
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
          | そんじゃ頼んだぞ        >「良介」
          |                |
          ゝ___________,ノ
         γ´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`ヽ
      「ノア」< ん、任せて          |
          |                |
          ゝ___________,ノ



***






「猟兵団の狙いは魔龍バハムートだ、治安維持を理由に猟兵団の全戦力を出撃させている。今ノアに魔女の足止めと、時間稼ぎを依頼しておいた」
「何故こんな馬鹿なやり取りで意思疎通が行えるのですか!?」






艦これとすき家のコラボイベントが開催。久しぶりにすき家へ行きたくなった(´・ω・`)+


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 11:55| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月05日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十八話」予告編

Fallout3、プレイ中。Vault 101を脱出、地下から外界へ出た時に見れる世界の広さと崩壊に絶句>挨拶





***


 白旗と聖王教会騎士団の決闘は、団長の降伏で幕を閉じた。それぞれの仲間達はまだライフも戦力も残っているが、御前試合において消耗戦は不毛でしかない。カリーナ・カレイドウルフの終戦宣言は、的確だった。
クラッシュエミュレートによる仮想戦闘であったとはいえ、裂傷から骨折に至るまで負傷は酷いものだった。特に決着は自分の命を囮に相手の大剣を斬る暴挙に出たので、仮想とはいえ頭蓋が割られてしまっていた。
御前試合終了後即座にクラッシュエミュレートは解除されたが、鈍痛と目眩に襲われる。仮想戦闘に慣れていても、鋭敏化した感覚は仮想の余韻を残している。すぐに回復魔法と治療が施された。

改めて我が陣営を見やるとユーリ達には一切のダメージがなく、団長や部隊長クラスと戦った俺と妹さんだけが傷付いた結果となった。白旗の実力は十二分に発揮されたと言える。

「お疲れ様でした、剣士さん」
「妹さんこそご苦労だったな。ギア4というのか、あの技。凄まじい威力だな」
「先の剣士さんの戦闘をこの眼で拝見させて頂いて、スタイルが確立致しました。"竜爪拳"と呼ばれている技です」

 自分の技なのに何故か呼ばれていると言う、妹さん。あるいは、スタイルの源流である龍姫プレセア・レヴェントンに敬意を称しているのかもしれない。何にしてもこれで、妹さんのストライクアーツは確立した。
団長との決闘で俺なりに手応えは感じているが、自分のスタイルが確立したとは言い難い。散々馬鹿にしていた通り魔爺さんの剣道を胸に、リニスより学んだ剣術の基礎を生かしただけだ。御神流にも程遠い。
正統なる騎士剣術と相まみえて改めて痛感したのは、妹さんのようなスタイルの確立は不可能という現実だ。俺の剣は子供のチャンバラごっこの延長であり、楽しいから剣を振っているだけだ。道となるものではない。

剣の道ではなく、人の道を剣と持って歩んでいく。強くなるべく努力はしていくが、生き残る事が精一杯だろう。敗北が死とならないように、尽力するしか無い。


「御前試合、しかとこの目で見届けさせて貰いましたの。白き旗を掲げる貴方達を援助するこのカリーナの前で、無様に決闘に敗北した失態。どう責任を取るつもりか、聞かせて頂きますの」
『近頃失点のなかった貴方様を追求できず、退屈されておいでのようです。お疲れのところ大変申し訳ありませんが、御相手の程よろしくお願い致しますわ』

 疲れ切って這い蹲っている俺を前に、腕を組んで踏ん反り返っているカリーナお嬢様。不敵な笑みで見下ろす天下の大商会の背後で、にこやかな微笑み一つで清楚に意図を伝えるメイド美人さん。
何一つ口に出さず、手振りも一切交えず、カンペもなくカリーナの本心を告げるセレナさんは流石と言える。生憎と褒め称える気力もないけれど、内心呆れと共に感心しておいた。メイドの役割じゃないのか、これ。
くそっ、スポンサーになってから協力的だったので油断していた。カリーナ・カレイドウルフは元より、こういう気まぐれな我儘お嬢様だった。隙を見せたら、牙を剥き出して噛み付いてくる。

面倒なので護衛の妹さんに――いない!? よく見るとちゃっかり救護テントで手当を受けている。ものすごく常識的な行動だけど、タイミングが悪すぎて泣けてくる。意図的ではないので、余計に。
ならば我が下僕であるイレイン――げっ、ローゼに切り替わって信徒達に良き決闘であったと称え合っている。確かに救世主役に徹しろといったのは俺だけど、空気を読まないのは相変わらずだった。
ええい、俺には優秀な右腕のシュテルが――うごっ、決闘終了で大手マスメディア達の取材を受けている。疲れ果てた俺の代役を務めてくれている良き仕事ぶりだけど、この時ばかりは相手する奴が違う。
クアットロ達? 最初から頼るつもりなんぞ無い。見ろ、カリーナとセレナの主従コンビが来た瞬間、ヴィータ達と華麗なる戦術的撤退を見せている。歴戦の戦士様は、闘争の機会を決して間違えない。戦死してしまえ。

忌々しい限りだが敗北したのは事実であり、組織のトップである以上責任は取らなければならない。聖王教会騎士団に勝利したのはあくまで結果であって、一対一の決闘に敗れたのは事実なのだ。
御前試合に本当に勝ちたいのであれば、あくまで集団戦に徹するべきであった。口が滑ったとはいえ、団長との決闘を望んでいた本音もある。カリーナであれば、俺の本音を見破っているだろう。



***




となれば素直に責任を認める――筈がなかろう!






【3/21(祝日)】に秋葉原で【春の艦祭り】を実施予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 13:26| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月02日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action8 祝杯」予告編

ウォーキング・デッド、第五シーズン。先へ進む一行の前に現れた、大地を埋め尽くすウォーカーの大群には正直ビビった(゚A゚;)>挨拶





***



 副長のブザムとエズラと共にカイやメイアがミーティングルームへ入っていたことを確認すると、ブリッジクルー三名は即座にニル・ヴァーナ艦内に通達した。
極秘回線を使っているので、上司といえど発覚する事はありえない。情報管理担当のセルティック本人が情報封鎖しているのだ、万事抜かりはなかった。
事の張本人が長時間の会議に篭ったと知るやいなや、全クルーが総動員して派手かつ極秘に活動を開始する。今ならば堂々と行動してもバレることはない。

サプライズパーティ会場の準備と品出し、何より目立ってしまう行動フェーズも今ならば行える。


「今の内にパーティの料理を仕込んでおくわよ。カフェテリアには来ないようにカイと連携しているけど、メイアの事だから油断ならないわ。
私も今日はレジを休んで、丸一日協力するわ。キッチンチーフのミカさんと連携して誕生日ケーキを作るから、料理をお願いね」
『ラジャー!』

 肌の見える作業着に白いエプロン姿のバーネットが、カフェテリアに飛び入りして協力を申し出る。一も二もなく、キッチンクルーは承諾して事に当たる。
器用貧乏なバーネットは特筆すべき才能はない分、一通りの作業はこなせる。料理もその一環であり、人並み以上の料理センスや経験を持っている。
ジュラの為にお菓子を作った事もあり、ケーキもデコレーションを飾る技術を持っている。あまり周知していないのだが、本人も甘いもの好きだった。

パーティ料理は味と同様に見た目の華やかさも大切で、その分手間がかかる。美味しい料理を作れば、当然食欲を誘う香りも漂わせる。

料理における必要なエッセンスは人目を引く華がある以上、どうしても人の目を引いてしまう。隠し事をするのに、料理ほどむいていない分野はない。
メイアは職務において休息はさほど取らないが、休息の重要性も理解はしている。一人コーヒーを飲む時間を自分で設けており、その時間を自分で決めるので部下達に把握出来ない。
いつ来るか分からないのでパーティ料理の準備が行えなかったのだが、カイの誘導のおかげでメイア本人はミーティングルームに篭っている。今が最大のチャンスだった。

肉体作業に駆り出されているバートやその子供達も、お手伝いに材料を持ってやって来た。



***



「料理ってのはホント、手間がかかるもんだね。うちの企業が作っているペレットなら手間要らずで美味しいのに」
「シャーリーも、おにーちゃんのペレットは好きだよ!」


「そうかそうか、うんうん。そうだよね、美味しいものが食べられるというのは幸せだ」
 






【3/21(祝日)】に秋葉原で【春の艦祭り】を実施予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 22:50| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月27日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十七話」予告編

ウォーキング・デッド、第五シーズン。リックとジュディスの再会に泣いた(´;ω;`)ウッ…>挨拶





***



 ――そして、殺された。


『……どうしてだ。一度は勝てた相手、しかもあの頃より俺は強くなっている筈だ』


 前崎道場の師範、海鳴で通り魔となった老剣士。人を斬る技術を積み重ね、人を斬らない時代に絶望し、人を斬る欲求のまま人を斬り続けた剣士。他人を斬る人生を選んだ俺と対立して、路上の決闘を行った。
決闘とは、主に己の名誉を賭けて行う儀式。自らの正しをが証明するべく、己の剣に賭けて戦闘が行われる。文明開化の時代に入って死闘は禁じられたが、あの日の夜は法の枠を超えて決闘が行われた。
技量の差は明らかだった。道場破りで一度は倒され、為す術もなく頭蓋を断ち割られた。初戦は竹刀、決闘では真剣が突きつけられ、俺は荒削りの枝を木刀代わりに対峙。全力で振るった一撃で、幕を閉じた。
殺し合いに偶然はなく、結果だけが残される。俺が勝利して生き残り、爺さんは敗北して捕縛された。運も実力の内であれば、師範級の剣士であっても勝機は必ず見いだせる筈であった。


そして何回、何十回、何百回、何千回――何万回繰り返しても、殺され続けている。


『殺し合いに、偶然はありません』


 殺された仮想空間から戻ってきた俺に対し、今を生きている現実を背景にリニスが淡々と述べる。同じ結果、同じ結論、勝負観は何一つ違っていないのに、隔てている壁は目が眩むほど厚い。
一撃を狙えば脳を割られ、斬ろうとすれば断ち切られ、捌こうとすれば両断され、突こうとすれば突き刺され、引けば退かれ、追えば負われて、殺そうとすれば殺される。幸運に恵まれれば、不幸に遭わされる。
膨大に積み上げられた死体の山、どの顔も自分であり悲痛であった。才能のない人間は、才能のある人間には勝てない。当たり前の結論に、奇跡的な偶然はなかった。


ならば、あの時の勝利は何だったのか。


『勝利こそが、貴方を弱くした』


 宮本良介という剣士は――


生きているからこそ弱いのだと、リニスは教えた。


『貴方は、一度も負けていない。

自分の命をかけた勝負、自分の魂をかけた戦争、自分の人生をかけた試合、自分の信念をかけた死闘、自分の大切なモノ――他人をかけた、決闘。全てにおいて勝利している。
どれほど挫折しようと、どれほど失敗しようと、どれほど反省しようと、どれほど苦悩しようと――

敗北を知らぬ剣士が、どうして強くなれようか』


 他人より導かれた結論は、今を生きる自分そのものが正しいと証明している。世界で一番弱くても、生きているのであれば敗者ではない。人を斬る剣士の結末は、人に斬られる幕引きのみだから。
敗北していないのだと力説しながら、俺は弱いのだとリニスは断じている。理解不能であるはずなのに、理屈を抜きにして納得している。生涯をかけた生き様が、矛盾を成立させている。

弱いはずなのに、勝利している。勝利している筈なのに、弱くなっている――この矛盾こそが今の俺なのだと、リニスは指摘する。


『俺が今も生きているのは――他人に救われたからか』
『0点ですね、本当に出来の悪い生徒です』
『事実じゃないか、俺は何度も助けられている!』

『一人で生きている人間なんて、この世には居ません。知らずとも、誰もが皆誰かに助けられている。貴方の身体も、心も、多くの存在の助けがあって形作られているのです』
『そ、それは……誰かに助けられているということでは?』

『貴方は、強くなっていないではありませんか』

 多くの他人に助けられておきながら、何一つ血肉になっていない。だからこそ何度戦っても、一度も勝てない。今まで倒したどの相手であろうと、殺され続けている。勝利は、無かった。
他人がいるから、俺は生きている。その事実は解答ではなく、単なる結果なのだ。結果に基づいた解答ではない。だから今も強くなれず、惨敗し続けている。辛酸を嘗め尽くしている。


膝を付いている俺に肩を置いて、リニスは囁いた。


『剣を、捨てなさい』
『……それは、出来ない』

 剣で生きていくなんて、俺には無理なのだ。他人を斬れば、いずれ他人に斬られる。そんな人生に何の意味があるのか、あの爺さんが身を持って教えてくれた。牢獄の中で、人生を閉ざしたあの人に。

独りぼっちで、暗くて寂しい――報われた、人生だったのだ。


『俺は、あの人達を斬ったんだ。強くなれなくても、剣士である事を辞める訳にはいかない』
『だから、0点だと言ったのです』


 リニスは、厳しかった。過酷なまでに扱き抜いて、苛烈なまでに鍛えあげて、執拗なまでに追い込んでいる。それがどれほど厳しくて――


***







『己の中に解答があるというのに、試験で生かしていないのですから』

 






来月【3/21(祝日)】に秋葉原で【春の艦祭り】を実施予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 12:04| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月24日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action7 育児」予告編

海外ドラマファンな私。ウォーキング・デッド第五シーズンレンタル開始に咽び泣く(´・ω・`)>挨拶





***



 人機合体"スーパーヴァンドレッド"の戦略プランを相談すべくブリッジへ訪れたカイ達が、逆にエズラとブザムより相談を持ち掛けられてしまう事態。
カイとしてはメイアの行動を束縛出来るのであれば、相談の内容自体は何でもかまわなかったので、ブザム達の申し出を一も二もなく快諾する。
思いがけぬ展開に戸惑いを見せるメイアではあったが、副長より相談を持ち掛けられては否と言えず承諾。全員揃って、ミーティングルームへ移動した。
作戦会議を行うミーティングルームは会議が行われれば、関係者以外立入禁止となる。情報が表に出ないということは、表からの情報も入ってこなくなる。

思い通りの状況に内心ほくそ笑むカイではあったが、エズラの相談事であれば親身に乗るつもりでもあった。


「おふくろさんからの相談事というのは珍しいな。普段は相談役になってもらっているのに」
「ごめんなさいね、大事ではないのだけれど」

「――カイ、お前は普段エズラさんに相談を持ちかけていたのか?」


 親密に笑い合うエズラとカイを目の当たりにして、メイアは戸惑いを深くする。不思議な話ではないのだが、聞き捨てならない事柄でもあった。
カイは基本的に問題事は自分で解決しようとする傾向が強く、他人にはあまり頼らない。さりとて意固地にはならず、いざとなれば相談する行動力もあるのだが。
ただその相談事をエズラに持ちかけているのは、不思議ではあった。私生活はともかくとして、任務や価値観ではあまり重ならない二人なのだ。

メイアの疑問に、特に何でも無さそうにカイは返答した。


「メジェールの事について、色々相談に乗ってもらっていたんだよ。価値観もそうだけど、文化の違いも多くあるからな」
「ああ、なるほど。私生活においても多くの違いが見受けられているからな」


 タラークとメジェールではあらゆる意味で違いが生じている。その違いを敵視していた双方だが、同じ人間だと分かってカイは溝を埋める努力をしているのだ。
特に私生活では男性と女性の違いも当然あるが、それ以上にタラークとメジェールの文化や価値観の違いでもズレが生じている。
カイ達は母艦戦で部屋を失い、マグノ海賊団の居住区でもよくお世話になっているのだ。私生活の違いが諍いとならないように、彼なりに気を遣っているのだろう。


女性への配慮は嬉しくはあるのだが、メイアなりに不満もあった。



***






「エズラさんも任務と子育ての両立で忙しいのだ。負担とならないように、時には私を頼ればいいだろう」
 






来月【3/21(祝日)】に秋葉原で【春の艦祭り】を実施予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 20:20| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月20日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十六話」予告編

花粉に悩まされております。今年ははやいですね(´・ω・`)<ヘーチョ>挨拶





***



 聖王教会騎士団、ベルカ自治領で最強を誇っていた軍事組織の猛攻が白き旗を掲げる騎士団の勇士達に止められた。最前線を構築していた平均魔導師ランクAAの従士達が、名も知れぬ騎士達に倒されたのである。
その堂々たる雄姿、その凛々しき勇姿、その麗しき英姿に誰もが見惚れ、感嘆と賞賛の歓声を上げた。誉れ高き呼び声は聖王の旗印ではなく、"聖王"を冠した白旗騎士団に喝采が届けられたのだ。

決闘場を埋め尽くす拍手と歓声を誰よりも喜んでいたのは親代わりの博士――ではなく、旗揚げした幼き騎士団長殿だった。無表情な頬に赤みがさして、我が事のように胸を張っているのが微笑ましい。

世界を揶揄する魔女も愚衆の狂態だと哂いながらも、目元を熱く震わせている。妹達の覚悟を見届けた姉のシスターも親の研究が認められた事を受け止めて、神に祈るかのように胸元で手を握りしめていた。
時代が違えば彼女達は人々に祝福される騎士などではなく、人々を恐怖させる犯罪者であっただろう。俺のおかげだと、自慢するつもりはない。彼女達を変えたのは他の誰でもない自分自身、チンク達の成長に他ならない。
英雄譚を飾れるのは、華となる主役ばかりではない。主人公を支えてくれる仲間達、歴史上には登場しない裏方もまた必要不可欠。


チンク達白旗の騎士団を影で支えたのもまた、同じ騎士達であった。


「騎士が人々に祝福される――いい時代になったもんだな、ザフィーラ」
「我らには過ぎた栄光だが、悪い気分ではない」

 姿も、名前も――顔さえも隠して、栄光の舞台を影から見つめる二人。同じ決闘の場に立ちながらも祝福を受けずに、戦いの場に留まって陣形を維持すべく戦闘に赴いていた。
のろうさのお面をつけた、鉄槌の騎士ヴィータ。使い魔に偽装している、守護獣ザフィーラ。チンク達と同じ騎士でありながら、彼女達とは真逆に己の全てを隠して参戦している。
名を偽り、誰にも名乗らない。姿を偽り、客にも見せない。力を偽り、敵にも誇らない。白旗騎士団が栄光であるのならば、八神の守護騎士は斜陽であるのだろう。本人達も望んでいる。



古代ベルカの騎士、古き時代の戦乱で猛威を振るった自分達は滅ぶべき存在であるのだと。



***




「のろうさちゃん、ザッフィーちゃん、出るよ」







来月【3/21(祝日)】に秋葉原で【春の艦祭り】を実施予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 10:21| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月17日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action6 名誉」予告編

久しぶりに高校生時代の友人と会いました。元気な顔が見れてよかった(´・ω・`)>挨拶





***



 カイとメイアがメインブリッジへ移動したと報告を受けて、各部署の各部隊が一斉に動き出した。メインブリッジはニル・ヴァーナの最先端、今なら艦内を気兼ねなく動ける。
メインブリッジは司令塔であり、艦内全ての状況が中継出来るのだが、ブリッジクルー達が味方であれば情報の流出は行われないので安心。
お頭や副長には毎度呆れられているが、それでもサプライズパーティの意味は理解してくれているので黙認。漏らすことは断じて無い。

今年はタラークの男達も協力してくれていて、かつてないほど順調に事を進められている。


「艦内の動向を探るのであれば、僕は操舵席に居たほうが良かったかもしれないね」
「ニル・ヴァーナと共有している君であれば確かにメイアの動向を探るのは不可能ではないだろうが、彼女は他人の視線には敏感だ。
セキュリティカメラなどを通じた監視であっても、見破られてしまうかもしれない。持ち得る能力を過信しない方がいい」
「なるほど、納得」


 ドゥエロは頭脳労働担当、バートは肉体労働担当で忙しなく働いている。両者の扱いに、今のところ大きな差はない。
バートはかつて軽い性格から軽視されていたが、シャーリーという女の子を家族に引き取ってからは女性の見る目も劇的に変わっていた。
見ず知らずの子供を引き取って育てる、その苦労だけでも大変であるというのに加えて、異星の少女を家族に迎え入れたのだ。



***





女性の味方であるということを彼はある意味、カイより明確な形で証明したのである。バートを応援する声は高い。









来月【3/21(祝日)】に秋葉原で【春の艦祭り】を実施予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 23:40| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月06日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十四話」予告編

1月も終わりですね>挨拶





***


 軍事の知識がない俺は全軍の士気をクアットロに委ねており、俺自身は日本の盤上遊戯である将棋の知識に基づいて白旗の陣形を展開している。この決闘場は、俺にとって将棋盤であった。
日本の本将棋には持ち駒の観念がある事が特徴で、持ち駒の能力によって盤上にある各駒の効力が及んでいる範囲を考慮して、持ち駒を盤上の定められた位置に丁寧に配置する。
俺が取った陣形は各々の駒の連携が非常に強く、王将である俺にピッタリ寄り添っている非常に固い守りだ。騎士団長は一目見て陣形の効果に気付いた上で、一点突破により最上の演出を狙った。

結果的にユーリ・エーベルヴァインに阻まれたが、決闘の再開で立ち直った騎士団長は騎士道に則った正攻法で白旗の打倒を試みる。

「……聖王家の血筋は嘘っぱちにしても、単なる家柄のお坊ちゃまではありませんわね」
「ああ、この陣形の弱点を的確に見抜いている」

 どのような戦法も一長一短あり、完璧な陣形なんてこの世には存在しない。堅牢な白旗の陣形にも、明確な弱点は存在する。この陣形は、横からの攻めには非常に弱い。
先ほどの騎士団長の攻撃のように一点突破には無敵であっても、左右からの連携攻撃を行われると壁を維持するのは困難だ。ユーリに守られた俺は平気でも、全体の陣形は崩される。
特に部隊長クラスの上級騎士達が、近接主体のベルカ式と遠距離狙いのミッドチルダ式の組み合わせで攻め込んで来られるとまずい。俺を守るべく、ユーリが固定化されてしまうのだ。

囲いの要はユーリ・エーベルヴァイン。この紫天の盟主さえ引き剥がせば、この囲いは一気に弱体化する。ユーリが俺を守ることに徹底する限り、陣形全体を支える事が出来ない。

「キングである貴方を陣形で囲うのであれば、屋台蔵全体を攻めればいい。本日の決闘に望んでいる騎士達は精鋭揃いだ。沈む事なき黒い太陽であろうと、陣形が成る条件には縛られる」

「――影落とす月であれば、ミッドチルダでも屈指の聖王教会騎士団を壊滅させられる。ただし金を動かしてしまえば、王将である陛下は危険に晒される。
捨て身の戦法であり、実に馬鹿げたギャンブル――とコケにしたいところですが、陛下の心情を見抜いておられますわね」
「正義の在り処を問う戦場で、ユーリ・エーベルヴァインの力を行使した勝利では単なる殲滅戦に終わる。虐殺では人々の支持は得られない、決闘の意義を理解しているな」

 ユーリ・エーベルヴァインを守りに徹底している最たる理由が、その点にある。影落とす月、ゆえに決して砕かれぬ闇。黒き太陽は天災であって、人々が仰ぎ見る天才ではないのだ。
勝敗によって正義の在り処が問われるのだとしても、自然災害による壊滅では人災となってしまう。恐怖政治もまた治安維持ではあるが、白旗が掲げるべき信念では決してない。
クアットロが揶揄しているのは、先程の俺の援護にある。聖王教会騎士団の迂闊な抗議を騎士団の意義に基いた指摘であると切り替えた事により、騎士団長は俺の信念を見出した。

システム不備の追求は感情的な政治発言で失態を招いたが、政治的発言を利用した戦場の起死回生は立派な戦略だ。感嘆こそすれど、批判には決して当たらない。


『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』
『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:0 LIFE:10000』

「……くっ……お父さん!」


 何のダメージもないのはあくまで、肉体的でしかない。反撃が出来ないのであれば、蚊トンボの攻撃であっても精神的な苦痛を生み出す。ハエに纏わり付かれれば、痛みがなくても鬱陶しい。
矢倉で囲った王将をSランクの部隊長達により徹底的に狙い撃って、ユーリ・エーベルヴァインを引き剥がさんとする。AAAランクの上級騎士達が前線を波状攻撃して、痛烈な足止めを行う。
騎士団の中核を担う従士達は支援魔法に従事して、部隊長と上級騎士の援護に回る。従士といえどA〜AAクラスの猛者達、援護に集中すればランク向上さえ期待出来る攻防の上昇を見込める。



***






御前試合である事を前提とした、騎士団長の戦略。戦争に長けた騎士団の長と、一対一の決闘しか行えない剣士の差が浮き彫りとなってしまった。








2/10アプデで「青葉」「衣笠」などにバレンタインボイス実装来たああああああああああ


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 13:43| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月30日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十三話」予告編

1月も終わりですね>挨拶





***


 ――白旗対聖王教会騎士団で分かれた、フィールドマッチ。ライフポイントを利用して、魔法戦技術を競う決闘方式。魔導師ランクを問わず、両チーム各員が一万のライフポイントを設定。

攻撃がヒットした際にライフポイントが減っていき、ライフが0になると敗北。特殊な結界の中では本当の負傷にはならないが、クラッシュエミュレートにより身体ダメージが表現される。
実際の身体には一切傷を負わないが、負傷を受けた時と同じように痛みを感じたり、身体の動きが鈍るといった状況が魔法で再現。付加されたダメージは試合が終わると、傷も痛みも残らない。
ライフポイントやクラッシュエミュレートは、決闘場で用意されたシステムで付与される。このシステムは管理局と聖王教会が長年の記録を元に設定された、精度の高い設定とされている。

だからこそ今目の前で起きている現実に、世界中が沈黙してしまった。


『ユーリ・エーベルヴァイン DAMEGE:2 LIFE:9998』


 "真なる聖王"の秘伝技、マグナ・グラエキア。聖王教会騎士団の団長殿が放った、開幕からの超絶技。大地を切り裂く光の一刃は決闘場を両断して、ユーリを真っ二つにした。
俺は魔法についてはまだまだド素人ではあるのだが、恐らく今の一閃は団長殿の奥義に等しい渾身の一撃だったのだろう。開幕から真っ先に大将の俺を狙った奇襲は合理的で、容赦がなかった。
聖王の名を冠した、伝統の奥義。聖王家の必殺は、信徒達の間でも秘奥である技。観客が聖王教会騎士団の勝利を信じて疑わなかったのは、正にこの騎士団長の剣技があってこそだ。

聖王教会騎士団の騎士達、歴戦の勇士達が茫然自失となっている。正直標的であった俺自身でさえも娘の無事より、娘の陥落を想像してしまった。信じられない


「ユ、ユーリ……お前、本当に何ともないのか?」
「お父さん、私を心配してくれたんですか!? ありがとうございます、嬉しいです!」
「そこまで喜ばれると、傷一つない事が逆に不安になってくる」

「愛する娘の心配をする父上の心中を慮って、父の右腕であるこのシュテルがユーリの回復を行いましょう。常に父上の事を一番に思っている、このシュテルが」
「あっ、ズルい!? パパへの露骨なアピール!」
「戦闘中であっても父への心証を第一とするとは、恐るべき奴よ。偉大なる父の後継者であるこの我も、負けられないな」

『ユーリ・エーベルヴァイン RECOVERY:2 LIFE:9998→10000』


 シュテルの回復魔法で、ユーリのライフポイントがあっさりと全快。ユーノに比べれば稚拙な回復術だが、DAMEGE:2程度ならばこれくらいで問題がない。つまり、全快してしまった。
聖王家の必殺技、騎士団長殿の奥義が回復魔法一つで簡単に無かった事にされてしまう。父親が右往左往している中、肝心の娘達だけが呑気に歓談してしまっている。何が何だか分からない。
会場の観客達はおろか、世界中でこの決闘を見守っている観衆達も同様の反応だろう。娘達の呑気な会話を聞いて正気を取り戻した人達の中で、どよめきが起きてしまっている。

振り下ろした剣の行き場がなかった高潔な騎士団長が、奮然と立ち上がった。



***






「聖王教会騎士団を率いる団長として、私はこの決闘のシステムに異議を申し立てる!」






霞改二は今月、コンバート改二として実装されましたねφ(..)


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 14:09| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action4 関与」予告編

長い出張生活のせいか、肩から背中にかけて猛烈に痛い_| ̄|○>挨拶
































***


「……」
「……」
「……」

「な、何だよ、お前ら。来るなり、怖い顔を並べやがって」

 メイアとカイ、二人は揃ってニル・ヴァーナのメインブリッジへ訪れていた。艦内改装と大掃除に関する指揮権を、パルフェに委託する承認を得るべくである。
上級幹部であるメイアであれば通信で求めれば済む話なのだが、カイが横槍を入れた。スーパーヴァンドレッドに関する戦術等の相談もしておきたかったのだ。
――という理由は、あくまでも表面上。ブリッジへメイアを招いた理由は機密性の高い会議室へ、メイアを長時間閉じ込める事である。物理的ではなく、仕事上の理由で。

こうして二人がブリッジへ訪れてみると、アマローネ達の剣呑とした目に出迎えられた――セルティックは着包みを着ているが、睨みは鋭い。

「カイ」
「だから何だよ」
「例えばこの三人の中で一日一緒に行動するとしたら、誰を選ぶ?」

「本当に何なんだ、突然!?」

 突拍子もないアマローネの質問に、カイは仰け反った。聞かれる理由も、聞き出さなければいけない理由も、さっぱり分からない。
ただ隣で聞いていたメイアは、三人が固唾を呑んで返答を待っていることが伺えた。冗談や遊び半分での質問ではないらしい。
となれば、好悪に関する質問である事くらいは察せられる。誰が一番好かれているのか、気になっているのだろう。

以前なら仕事中の談話を咎めていただろうが、今一緒に行動しているメイアとしても質問の回答は気になっていた。

***





カイは一体、誰を選ぶのだろうか?






大人気ゲーム【艦隊これくしょん】
】艦これ改の公式HPが更新! 艦娘の好感度が存在するっぽい?

→私のHP



新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは
posted by リョウ at 19:56| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月23日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十二話」予告編

今日と明日は、近年稀に見る寒波のようですね(´・ω・`)<サムー>挨拶





***


 聖王教会騎士団とは古代ベルカに起源を持つ宗教騎士団であり、当時は聖地巡礼に訪れた教徒達の保護を任務としていたのだが、宗教国家が誕生した後はこの聖地防衛の主力として活躍している。
特に法の組織である時空管理局と関係を持ち、ミッドチルダより正式な承認を得て自治権を得た後は、徐々に軍事的要素を強めていった。歴戦の勇士が名を連ね、称号と勲章を得て騎士と成した。
この騎士団に入る事は大変な栄誉とされており、各国の王族や有力貴族からも多額の寄進を受けている。聖女の予言により宗教改革が盛んになってからは増員され、戦力強化も行われたらしい。
平民出身の修道士を含めると騎士団の構成員は数多く所属しており、主な種別として騎士・従士・修道士に分けられている。各グループ毎に部隊長がいて、全体を騎士団長が統率している。

戦士として育成された高い士気、時空管理局との合同で行われた鍛錬、聖王教会より支給された魔導装備――あらゆる要素が加わって、ベルカ最強の騎士団となった。

貴族出身である上級騎士達は決して降伏しない事を神に誓い、平民出身の従士は戦死こそが天国の保証としている。従順の誓いを立てた修道士達は聖地の守護を使命として、常勝無敗を唱えてきた。
騎士団の騎士達の強さと勇敢さは伝説的なものであり、時空管理局とも共闘して悪の殲滅に従事し、勇名を不動のものとした。広大なベルカ自治領の治安を守ってきた彼らに、隙はない。

騎士団全体を統括する騎士団長を筆頭に重装備の上級騎士達と、従士の強者達。強豪揃いの騎士団の中で、少数精鋭の騎士達が決闘場に参上された。


「騎士団を統率するグランドマスターである騎士団長はS+ランク、従士達を率いる数名の部隊長はSランク。騎士団長自ら厳しく選出された従士達は、平均Aランクの猛者揃い。
ドゥーエ姉様のお話ではゆりかご調査事件の失態で人事改革が行われたとの事ですが、随分とまた粒揃いの騎士達を選出したものですわ。

随分とまたこの決闘に、騎士団の命運を賭けているようですわね……大人げない連中だこと」
「神の名の下に行われる正当なる決闘とはいえ、ミッドチルダ中が注目している御前試合だ。実力をお披露目する場に、最高戦力を投入するのは当然じゃないのか」
「時空管理局では部隊毎に保有できる魔導師ランクの総計規模はきちんと定められているのですわよ、陛下。まあ騎士団は時空管理局に代わるベルカの治安組織であり、実態は軍事化された組織。
別に一部隊と定められておりませんけれど、こうした部隊規模の決闘では些か大人げないとも受け取れますわね」
「……それって、こちらが単なる一部隊規模としか受け止められていないという前提だろう?」
「ええ、ですから大人げないと笑っておりますの。小娘――コホン! へ、陛下のご息女であらせられるユーリ様の存在を恐れた結果でしょうけど!」

 クスクス笑っていたクアットロが急に飛び上がって、挙動不審な汗をかいて言葉を必死で改めた。急にどうした――ああ、主賓席に控えている修道女セッテの目を気にしたのか。
この御前試合は総力戦、お互いの実力をお披露目する場である以上最大戦力を投入するのは当然。御前試合という側面と決闘という主理由との折衷により、ハンディキャップは設定されていない。
この決闘における意気込みは戦力に全て現れていると言っても過言ではないが、どうやら聖王教会騎士団は此度の決闘で命運を定めるつもりでいるらしい。

今更問い質すつもりはないのだが、念の為に伺っておいた。

「魔導師ランクにおける設定基準を教えてくれ、クアットロ」
「管理外世界出身の陛下の認識であれば、時空管理局で例えれば分かりやすいでしょうね。所謂一般の武装局員はDからCが、現状最も多いランクですわ。
Bランク昇格ともなると、多くの魔導師が試験で最初にぶつかる壁ですわね。Aランクを超えるには陛下がお気にされている才覚が問われますわよ、うふふ」

 ――この決闘の場に参上した騎士団は、軽装備の従士達でさえも平均Aランク。クアットロの調査によるとAランクのみならず、幹部候補生はAAランクにまで到達しているようだ。
Sランク以上ともなれば時空管理局では隊長クラスの猛者、あのゼスト隊長に匹敵する強さが騎士団長にあるというのか。雲の上の存在、部隊規模の戦力を有した到達者。実力で選ばれた、天才。
一対一で挑んではならないと、釘を差された理由も頷ける。決闘場で向かい合っても、俺には騎士団長が強いとしか分からない。どの程度強いのか、想像さえ許してくれない。


***





ベルカ自治領とミッドチルダを挟む前線基地、用意された軍事施設に集った戦士達の中で――弱者は、俺一人であった。






霞改二は今月、コンバート改二として実装予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 20:52| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月16日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第六十一話」予告編

病院に行ったら、胃腸炎でした_| ̄|○>挨拶





***


 白旗と聖王教会騎士団の、御前試合。関係者は決闘の認識で、関係者以外は試合の認識で取り決められた、聖王復活祭最終日のメインイベント。開催決定後、即日派手に宣伝されてしまった。
復活祭の主催を務めているカレイドウルフ大商会により全次元世界に喧伝、時空管理局と聖王教会仲介の元で関係者各位に告知、"聖王"復活で沸いていた人々の希望の火に明るく灯された。
かつてより噂されていた聖王教会騎士団の強さ、かつてより懸念されていた白旗の実力。前者は華やかに歓喜され、後者はしめやかに囁かれた。無理も無い事だと、当事者含めて頷いている。

聖地を守り抜いてきた騎士団、聖地を支えてきた白旗。騎士団には確かな実績があるが、白旗には曖昧な功名しかない。"聖王"は降臨されど、白旗は真っ白なままたなびくのみだった。

正義の味方であるファリン達は子供達のヒーローであり、治安維持活動を行ってきたディアーチェ達は老人達の話し相手。実力を発揮したケースは少なく、依頼内容も日常的案件が多い。
霊障封印や魔物退治は人々の不穏となるので隠蔽され、聖王のゆりかご調査は聖王教会と時空管理局が緘口令。宗教権力者や商業関係者達相手に実力を見せても、名前しか挙げられない。
猟兵団や傭兵団との激突は小競り合いが大半であり、当たり前だが全面戦争にまで発展した事はなかった。騎士団、猟兵団、傭兵団――彼らは過去の実績があり、白旗は今の実績しかないのだ。



***





ゆえにこそ御前試合――"聖王"という冠を乗せた俺一人ではなく、俺達白旗の実力を人々の前で発揮する日を、今日初めて迎えられたのである。






霞改二は今月、コンバート改二として実装予定


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 15:06| 大阪 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月14日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action4 警務」予告編


『東亰ザナドゥ』、我不良の更生に成功なりφ(..)>挨拶




***



 カイ・ピュアウインドが、メイア・ギズボーンを引き付ける。男が女の関心を引く行為はタラーク・メジェール両国家にとって、異端の戦略である。
敵対意識による注意であればあり得なくはないが、関心による興味はあり得ない。男の存在に慣れてきたマグノ海賊団であっても、半信半疑ではあった。
だからこそいけないとは分かっていてもついつい二人に目をやってしまうのだが、メイアはぎこちなさそうにしながらもカイとの行動に疑念すら持っていない様子。

作戦が上手く行っているのは歓迎すべき点なのだが、こうまで上手くいくと別の関心が生まれてしまう。

「……何だかメイア、カイと仲良くなってる?」
「うーん、作戦行動中は気の合った連携を見せていたけどね」

 作戦立案者はカイ、作戦遂行者はクルー達。そして状況確認者は艦内の動向を探る事が出来るブリッジクルー三人組に任されていた。
これはドゥエロの提案で、メイアが卓越した洞察力の持ち主であっても、システムカメラのような機械による監視まで注意を払えないという意見から行われている。
通常は業務以外での監視カメラ確認は禁止なのだが、メイアのサプライズパーティーという特別な理由でゴリ押しして、渋々だが副長より許可を得ている。

許可というより、半ば黙認に近い形ではあるのだが。


「よく考えている者達同士、気が合うのかもね」
「? どういう事よ、セル」
「生き方とか価値観とか、難しい事を考えてる者同士ということ」
「ああ、なるほどね」

 ヴェルヴェデールの疑問に応えるセルティックに、アマローネが納得の声を上げる。カイは堅物ではないのだが、試行錯誤しながら行動するタイプだ。
メイアについては言わずもがなである。彼女ほど、自分の生き方について熟考を重ねている人間はそういないだろう。
分かりやすく生きている人間と、分かりづらい生き方をしている人間。相反してはいるが、価値観が真逆であると分かり合えば型に当てはまる。

的を射た指摘ではあるのだが、セルティックの口調が尖っている事がむしろアマローネの疑問を生んだ。




***








「何だが機嫌が悪くない、セル?」
「賛同者が増えると、お調子者が浮かれる」
「メイアがカイの生き方に賛同しているかどうかは、別の話だと思うけどね」







空母間人間関係における二航戦の二人だけで完結してる感は異常


→私のHP




新刊『To a you side 5th 悪しき世よ、われは汝に頼まじ』、@とA通販中(´・ω・`)+
値段:500円
ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 20:53| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする