2016年10月22日

「To a you side To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第六話」予告編

うたわれるもの続編、ラスボスも近いと思うと寂しい(´・ω・`)>挨拶





***


「――つまりドイツで起きた一連のテロ事件を解決したお前の事を知り、この子達がお前を頼ってきたと言うのか?」
「爆破テロ事件や要人テロ事件で国籍や階級問わず救出した俺の話を聞き、伝手を通じて俺に身元引受人を嘆願してきたんだ」
「年端もいかぬ少女達であるというだけで、お前が赤の他人を引き受けたりはしないだろう。まして外国人、五人もいるのだぞ」

「嘆願だけではなく、この子シュテルからの取引もあったのは事実だ。その点は否定しない」
「どれほどの取引を申し出れば、五人の子供達の人生を背負う対価となる?」

「父上、取引の話であれば私から説明させて下さい」

 バックドロップを盛大に食らった痛む頭を必死で回転させながら、猛烈に詰め寄る母親相手に必死で説明する俺。周到に手回ししてきたというのに、肝心の詰めをしくじってしまった。実に厄介である。
保母の分際で身寄りのない子供達のお涙頂戴劇が全く通じない、無慈悲な女。桃子やリンディであれば通じるであろう人情噺でも、此奴ならば鼻で笑うだろう。絵本は好きなくせに、理解不能な頭の構造をしている。
夜の一族の世界会議や聖地での権力争いを通じて、その場凌ぎにはそれなりの経験と自信を積んでいる。内心大慌てであっても、言葉上冷静に受け答えして対応。事実と虚偽を織り交ぜて、必死で質疑応答を繰り返す。

難儀していた俺に頭脳面のサポートを行ってくれたのは、俺の右腕を主張するシュテルであった。


「改めて、ご挨拶させて下さい。私はシュテル・ザ・デストラクター、父上よりこの名を与えられた娘です。祖母殿とお呼びすべきでしょうか」
「私がまだ理解と納得が及んでいないという点を考慮した上で、礼節を弁えている。その点は評価するが、謹んでお断りさせてもらう。
恐らく君達に罪がないのであろうが、現時点で息子の子を名乗るだけの少女に祖母と呼ばれるのは抵抗がある。私が女性である点もふまえて、名前で呼んでくれ。私はヒミコだ」
「では、ヒミコさん。私達は生来より名前を持たず、己自身が何者か分からず、皆で当てもなく連れ添っておりました。いわゆる、ストリートチルドレンです」

 ストリートチルドレンは両親や大人達の養育や保護をされず、家を持たない者達を指している。シュテル達はあの魔導書の中で眠っていたので、紹介としては概ね間違えていない。
チルドレン達は多くの大都市や発展途上国にも多数存在するので、身元の痕跡を辿るのは不可能に近い。実際シュテル達も自分の出生について、原点まで辿るのは本人達でも無理だろう。
孤児院の保母として当然の知識を持っているヒミコは、特段顔色も変えない。そもそも身元引受を頼ってきたのだから、背景に児童の放置があったどころで驚きなんぞありはしない。

問題はシュテル達は特別な例ではないということだ。孤児を不憫に思っていちいち拾っていては、本人さえも養えなくなる。神様であろうと、誰でも救えるのではない。


「先程も言いましたが、私達は親を知りません。単純に育児放棄をされたのではなく――」
「もしかすると、"監護放棄"か」
「全ての分野における義務不履行を受け、幼児や低年齢児童の養育を著しく怠られました。この子ナハトヴァールは特に顕著で、自立性や自救能力がまだ低い状態です」

 育児放棄も大概酷いのだが、監護放棄にまでなるとペットの飼育放棄とほぼ変わらない。子供が親を認識するのは、親より与えられたからである。嫌な例だが虐待であっても、痛みを与えられて親の存在を知れる。
監護放棄までされてしまうと、子供は親を認識出来ない。もしかするといたのかもしれないが、子が親を認識出来ないのである。放置され続ければ家にも居られず、ストリートへ飛び出すしかない。
日本は治安国家と呼ばれる程福祉厚生が充実しているが、海外では制度が行き届いていない国も多い。シュテル達のような親の顔を知らない子達は、年々増加している傾向さえあるという。

繰り返すが、そこまでは決して珍しくはない。あってはいけない悲劇ではあるが、よくある不幸だと大抵の人間は片付けている。


「先日の国際ニュースでは、父上に関するあらゆる美談が絶え間なく放映されておりました。人々の喚起や賞賛、世界各国の熱狂は私達ストリートチルドレンにとって父という人物に憧れる材料となりました。
とはいえ、私達と父上との間には何もありません。父上ほどの英雄であろうと、何処ぞとしれぬ私達を拾う理由はないでしょう」
「そこで、お前達から取引を持ちかけたというのだな。名も持たないお前達が、この男に何を差し出した」

「こちらです」



***





 シュテル・ザ・デストラクターは己の掌を差し出して――炎を、展開した。





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2016年10月20日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action25 野海」予告編


うたわれるもの続編、終盤まで来たと思うのですがタイトルの意味がまだ分からない(´・ω・`)>挨拶





***


 ひとまず、冷静になることにした。カイは自分から引き下がり、メイアへ反論するのを止める。決意を見破ったというのに追求してこないカイに、むしろメイアが戸惑ってしまう。
カイとて、納得したのではない。言いたいことは色々あるし、絶対に言えないこともある。追求しないのは単純な話、無駄な酸素の消費を抑える為だ。
メイアを納得させる絶好の材料は、手元にある。サプライズパーティー、彼女の誕生日会。仲間が盛大に祝ってやれば、メイアという人間がどれほど価値があるのか思い知るだろう。

昔と今の明確な違いが、ここに現れる。孤独に戦っていた過去とは違い、今は命さえ預けられる仲間達がいる。


『今からこのコンソールでの画面越しに話そう』
『急にどうした』
『言い争うだけ、酸素の無駄だ。なるべく口を開かずに、話し合おうじゃないか』

 救命ポットのコンソールは旧式だが、文字を打つ程度はカイでも行える。滑らかにタイピング出来ないが、会話を成立させるのには支障はない。
カイの意図を知ってメイアは小さく頷いたが、納得した様子はない。言い争うのを止めたところで、酸素の消費を抑えられる量は限られている。
メイアも、簡単に諦めたのではない。あらゆる試行錯誤を繰り返して、救命は間に合わないと判断したのだ。酸素の節約なんて、一番最初に検討している。

この会話こそ無駄だと言わんばかりに、メイアは明確に要求する。


『話し合う事は何もない。お前とカルーアが生き残ればいい』
『俺がこの場で舌を噛めば、お前の願いは叶わないな』

『カイ、お前の気持ちは本当にありがたく思っている。私を案ずるお前の気持ちに嘘はないと、今であれば理解できる。そんなお前に生きてほしいんだ』


 言葉にはせず、メイアは儚く微笑んでいる。彼女が笑った顔なんて殆ど見たことはないが、あまり見れた顔ではなかった。
不細工なのではない、全くの逆だ。自分の終わりを悟った女の顔は、今まで見たことがないほど美しかった。見惚れてしまうほどに、心に染み入る笑顔だった。
だからこそ、カイはもどかしく思う。こういう顔をさせたくて、今まで一緒に戦ったのではない。こんな馬鹿げた事故で死ぬなんて、それこそ馬鹿げている。

サプライズパーティという、明確な答えがある。ならばここで、何を言うべきか悩む必要なんてなかった。


『お前にだって、生きてほしいと思う人がいる』
『私にはいない、とは言うつもりはない。例えばお前だって、私の死を悲しんでくれるだろう。
先程も言ったが、私はそういう人にこそ生きてほしいと思っている』
『同じ意見を、そのままお前に言ってやる』



***




『ならば、平行線だな。話は終わりだ』





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2016年10月15日

「To a you side To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五話」予告編

うたわれるもの続編、ライコウさんいいね>挨拶





***



親に自分の友達や女を紹介するのは誰であろうと多少なりとも気まずく、緊張してしまうと思う。まして自分でも明確に口に出来ない人間関係とあれば、余計に。何なんだろうな、あいつらは。俺にも分からん。
日時を開ければ相談の一つも出来るというのに、あの女はすぐにでも紹介しろと言いやがる。全員揃っているのなら尚の事手間が省けると、俺のような発想をしやがるので余計に反論できない。くそったれ。
皆が待つ別室に親を連れて行くと間違いなくパニックになるので、妥協案として親の待つ部屋に仲間を呼ぶ事にした。一人一人面倒だとこれまた俺のような事を言いやがるが、知った事ではない。

何だかお見合いや面接のような体裁をなしてしまったが、俺としては死活問題である。頭の中で身内リストを並べて、難易度の低い奴から紹介していくことにした。

「こちら、神咲那美さんとペットの久遠。通り魔事件に巻き込まれた縁で、親しくなった」
「は、初めまして、ご紹介に預かりました神咲那美です。宮本さんには大変お世話になっています」
「こいつの母の陽巫女だ。そう畏まらなくてもいい、こいつが多大に世話になっている事くらい察している」

 久遠は抜群の人見知りを発揮して俺の後ろに隠れてしまっているが、怯えている様子はない。人を寄せ付けないタイプの美女なのだが、不思議と他者を威圧する空気はない。謎の寛容性があるのだ、この女には。
育て親を紹介するとの事でむしろ恐縮しているのは、那美の方だった。俺の愛人を名乗りながら、親への紹介を優先されても声援を送った忍のせいで余計に恥ずかしがっている。余計な真似をしやがって。
ただ繰り返すが、ヒミコは普段他人に無関心なだけで、率先して敵を増やす人間ではない。この女にとって息子と同年代の人間なんて、日頃相手にする子供と同じだった。

「格式の高い家柄の娘さんと見たが、この男と付き合うのは程々にした方がいい」
「おい」
「いえ、そんな……宮本さんはとても良い方で、久遠もとても可愛がって頂いています」
「どうせ、桃太郎のお供のように扱っているのだろう」
「うぐぐっ」
「く、久遠も喜んでいますから」
「まあ、建前はこのくらいにしておこう」
「建前、ですか……?」
「母としては、神咲さんのような清楚な女の子とは是非とも今後もお付き合い願いたいと思っている。
学生生活に影響が出ない程度でかまわないので、この馬鹿にかまってやってくれ。少しでも迷惑をかけたのであれば、私に言ってほしい。早急に、教育的指導を施すからな」



***




「お、お付き合いを認めて頂けるのですか!」
「当然だとも、私の事は名前で呼んでくれ」






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2016年10月13日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action24 哀史」予告編

うたわれるもの続編、いよいよ帝都決戦へ>挨拶





***



 カイが居ないということは、ヴァンドレッドシリーズ全般が使えないという事だ。メイアが居ないという事は、ヴァンドレッドメイアが使えないという事だ。
前者が居なければ後者もありえないのだが、新米リーダーであるディータの中できちんと区切りをつける。両者の不在を自覚した上で、現状に対抗する為に。
それほどまでに、両者の不在による指揮及び戦力の低下は目に見えて明らかだった。気掛かりな点も多く、先行き不安となる戦場。ゆえに大切なのは、自覚であった。

カイもメイアもどれほど苦境に立たされようと、毅然としていた。部下や仲間達を決して、不安にさせてはならない。


(せめて、あの新型だけはディータの手で倒さなきゃ……!)


 指揮系統の低下はサブリーダーのジュラが補ってくれる。ならば戦力の低下は自分で補うべく、敵の主力を打ち砕く決意を固めた。
機械に情なんて湧くわけ無いでしょう、辛辣に言った先程のユメの言葉をディータは噛み締める。敵を庇うのか、味方を守るのか、検討するまでもない。
兵器に、情けはない。無人兵器は無慈悲で人を殺す、仲間同士なんてありえない。破壊しなければ、自分達が破壊される。


「だから……ディータは、兵器さんを倒すんだ!」


 無人兵器には優先順位があるように、人間にだって優先すべきものはある。ディータは仲間を守るべく、自分を変える決意を固めた。鬼になるのではなく、パイロットとなる為に。
タラークの人達は女は悪鬼羅刹、鬼のような生物だと恐怖していると言う。故郷が、その背後にいる地球が仕組んだ教育に黙られてはならない。
あくまで人間として戦う。だからこそ、引き金を引けるパイロットとなる。引き金を引けと命じる、チームリーダーとなる。




***




ディータは、引き金を引いた。






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2016年10月08日

「To a you side To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第四話」予告編

フィナーレ、勝てない(´;ω;`)ウッ…>挨拶





***



 身内の恥を身内に晒したくないという我ながら理解に苦しむ状況で、エイミィの実に常識的で愚かな気遣いでかつての母親と対面の席が用意された。
親子水入らずというのは、血の繋がった関係に限定して欲しい。
警備員達を引っ下げたエイミィより、入国管理局の応接室に案内される。
この際ゴリラ女でもかまわないので仲介してもらいたかったが、めでたく二人きりになった。親子の情なんぞあると思ってるのか、あの哺乳類は。
久しぶりの折檻が待っているかと思ったが、母親を名乗る女は大人しく茶を啜っている。作法も糞もあったものではないのに、片手で茶を飲む姿勢にさえ女性らしさを感じさせる。
どういうホルモンをしているんだ、こいつ。

向き合っても再会の喜びも何もなく、早速とばかりに女が用件を切り出してくる。

「これまでのお前の事情は、お前の関係者を名乗る連中から聞いている」
「そこはぼかさず、誰か言ってくれよ。裏切り者は殲滅しなければならない」
「通り魔事件に遭遇した時点で、お前は警察関係者に補足されている」

ヒミコの容赦ない指摘に、グッと言葉を飲むしかなかった。リスティ・槇原との初対面での取引、親元へ連絡しない代わりに徹底した捜査協力を行う。
身近な人達は、俺に気遣ってくれていたのだと言われてしまう。
居候させてくれた高町桃子にしても、今時珍しい常識人かつ良識ある女性だ。
未成年である俺が一人放浪生活をしていて、何の身元確認もしない筈はない。事情を鑑みてくれていたのかもしれない。
海鳴へ来て半年間、期間としては短いのに随分長く過ごしているように思える。特にここ三ヶ月この町には居なかったのに、寂しさと懐かしさを感じさせる。
それほどまでに癒やされ、温められてきた。
気のない素振りを見せていたヒミコが、グラスを置いて口火を切った。

「私がお前を補足したのは、海外からの国際ニュースだ。爆破テロ事件に巻き込まれて死んだ、無謀な日本人の馬鹿な顔を見た」
「ちっ、普段世間様には全く興味が無いくせに」
「はるばるドイツへ行った理由も聞いた。剣士を気取っていながら利き腕を壊すとは、お前らしい馬鹿さ加減だ」
「どこまで聞いてんだ、てめえは」

アリサかその関係者か知らないが、多分常識的な範囲で残らず全て事情説明したようだ。親が長年行方不明だった子を案ずるのは当然だが、血の繋がりがなければ単に胡散臭いだけだ。
夜の一族という事情を除外してしまうと、俺が海外でしでかした事は無法かつ無謀な振る舞いだ。過去通り魔相手に棒切れで挑んだ、天下に夢見たチャンバラっ子の真似事にしか思えないだろう。
色眼鏡で見られているとは思わない。他人と出逢って内面の変化があったとしても、自分がしでかした過去は何も変わらない。こいつは今の俺を知らず、過去と未来でしか物事を判断できない。

なればこそ今を話すべきなのだろうが、桃子達ほど素直に自分を上手く表現できない。何故なのか、もどかしいのだがよく分からない。

「次に知ったのはまたニュース、人質となった要人達をマフィアやテロリスト共から救い出した無鉄砲なガキの賛美を聞かせられた」
「息子が活躍したというのに、全然嬉しく無さそうだな」
「お前の技量であれほどの事を成せるとは到底思えん。多大な幸運と悪運に恵まれた結果でしかなかろうよ」

夜の一族の世論操作や世界各国の絶賛を全く真に受けず、自分の判断のみを頼みにする。我が子と言おうと、冷静に裁定するこの女らしい分析だった。
的中しているので、怒る気にもなれない。
少なくとも、他人には寛大にはなったと思う。人間関係にも、面倒ではあるが向き合ってはいる。血縁が一切なくても、ユーリ達の事は我が子のように可愛がっている。
人への距離は、前よりも確実に近い。
だが、この女についてはむしろ遠くなった気がする。相変わらず腹が立つし、距離や時間を置いても抵抗しか感じない。故郷へ帰るのだと決めていたのに、素っ気なく感じられてしまう。

用意されたお茶を飲んで、俺は立ち上がった。

「孤児院を黙って出ていったのは悪いと思っているが、あんただって大して俺の事は気にしていなかっただろう。少なくとも今はきちんと生活出来ているし、もうあんたの手は煩わせない。
必要な手続き等が必要なら全部きちんとやるから、もう俺には関わらないでくれ」
「性根は変わらんな」
「あんただって、同じだろうに。他のガキの面倒を見てやれよ、俺はもう自分で生きていける」



***





「あの孤児院なら、無くなったぞ」






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2016年10月01日

「To a you side To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第三話」予告編

クオン……その覚悟は……(´;ω;`)ウッ…>挨拶





***




ここは入管なのよ」
「にゅう、かん……?」

「"入国管理局"だから入管、前例のない施設だから便宜上そう呼ばれているの。天の国は聖王陛下のおわす天上の楽園、ゆえに出入国管理は徹底しなければならない。
"聖王"陛下はフリーパスでも、聖王陛下の同行者は厳重な審査による登録が行われる。聖王陛下関連の行政事務を行う施設なのよ」

「いや、待ってくれ。そろそろ話についていけなくなってきた」


 そもそもの話、此処は本当に海鳴なのだろうか――いや逆に、ここまで徹底した出入国管理が行われているのだから管理外世界である事に間違いはない。
その点は大いに理解出来るのだが、地球であるのならば地球人が行政管理している筈だ。なぜこいつらは我が物顔で、異世界に入国管理局なんぞおっ建てているのか。
まさか俺が居ない間に、地球は時空管理局を法とするミッドチルダに占拠でもされたのだろうか。異世界は魔法を主軸としながらも、高度な科学技術を有しているからな。

俺の懸念は、エイミィのジト目で払拭された。


「管理外世界の出入国管理は法の枠外となる為、本局の所管に置かれるのよ。異世界人の滞在及び退去に関する件も、管理外である為に相当厳しい。
本局の任務では、管理外世界に対する取締り活動も年々強化されているからね。取り締まり活動の一環として、私達が今まで行ってきた。

ただしこの天の国においては聖王教会の勧告によって、自治法の影響を受けた出入国管理令が管理局との間で制定されたの。"聖王"陛下の重要性を伴った、特例法というわけ」
「次元世界の法務を所管する本局から、聖王教会へ特例法による出入国管理権を移管された形か」
「自治権を持つとはいえ、あくまでミッドチルダの管轄内。本来ならばそこまで聖王教会に譲渡する事なんてないわ――けれど、あんたの存在によって勢力図が激変した。
"聖王"陛下降臨による宗教性の成就に加えて、魔龍や異教の神を滅ぼす武功。王が作り上げた白旗の勢力は、地上本部を脅かす戦力と勢力を有している。

挙句の果てに古代ベルカ戦争を終結させた、聖王のゆりかごを保有。聖王教会、ベルカ自治領の申し出を拒否出来なくなったのよ」


 ……むなしい。時空管理局を及び腰にまでさせた努力の成果が、アホ一人の自由の為にあったのだと思うとむなしい。三か月分の疲労が蓄積された気がした。
ちょっと言い辛いが「本局の外局」として此処が発足されたのだと、エイミィ・リミエッタが経緯を物語る。出向者であるクロノ達は管理局内における外様扱いとなったのだ。
なるほど、エイミィが俺に憤るのも頷ける。教会の言いなりにならざるを得ない上層部が、八つ当たり気味に管理局内の厄介者をここぞとばかりに左遷したのだから。

左遷されたとはいえ、クロノ達は超一流の有能者達。加えて"聖王"陛下の関係者となれば、聖王教会も一も二もなく大喜びで迎え入れたに違いない。可哀想過ぎて泣けてきた。


「敬意は分かったが、実現できるかどうかは話は別だろう。此処は管理外世界、本局にとっては監視対象であり取り締まりの領域だ。なぜ、これほどの権限を行使出来ているんだ」
「入国管理局という認識はあくまで、ミッドチルダ側の事情を伴った一面でしかないの。先程、入管と便宜上で呼んだのはそういう事よ。
あんたの不安を解消してあげると、この施設は海鳴に建設された国際文化会館。国際相互理解のための文化交流、知的協力の促進を目的とする施設よ」


***





「……エイミィ達のような異世界人を、"外国人"と定義する隠れ蓑か」







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2016年09月23日

「To a you side To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第二話」予告編

うたわれるもの続編、発売(´・ω・`)+>挨拶





***



「何処だ、ここはあああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?」

 転送ゲートを抜けて目の前に広がっている光景は海鳴の雄大な自然ではなく、広大なホールの中心だった。精密かつ合理的に施設構造されたホールの中央に、転送ゲートが設置されている。
異世界ミッドチルダへ渡航した際は次元航空艦アースラを通じて、転送された。この近未来的な設備、まさかアースラかと一瞬思ったが、聖王教会側は管理外世界への直通航路だと明言していた。
混乱する俺を他所に、アリサ達は気にした様子もなくゲートから降りている。誰一人疑問に思っていないようだ。こいつらイカれていると思いつつも、説明してくれないのでついていくしかない。

ゲートが設置されたこの建物は3階建てで、搭乗通路を通じて先程の転送装置に接続されているようだ。二つを繋ぐ両ゲートは内装や外観が統一されており、田舎町には似合わない立派な設備だった。

通路を抜けるとラウンジがあって、異世界便の搭乗口に近い場所に陣取っている。このチェックインカウンターに眼鏡の女性が座っていて、アリサが何やら手続きを行っていた。何だこれ。
アリサが手続きを行っている間、係員と思われる女性にユーリ達は豪奢なラウンジへと案内されている。搭乗ゲートを出た俺を一人見事に残して、全員がにこやかに手を降って別れを告げた。
建物全体の内装を見る限り空港より、入国審査局といったお役所的な建物に近い。何処なんだ、ここ。一体、今から何が行われるんだ。海鳴にこんな施設はなかったはずだ。

我が騎士アナスタシヤや護衛である妹さんまで、ラウンジへと行ってしまった。実に久しぶりの一人なのだが、心境は迷子になった気分である。



***






「やっと帰ってきたわね」
「お前……エイミィ・リミエッタ!? 何でお前が此処にいるんだ」










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2016年09月17日

「To a you side To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第一話」予告編

いよいよ来週、うたわれるもの続編が発売ですね(´・ω・`)+>挨拶





***



 ――医者に相談したら、とにかく休めと言われた。

入院している最中ではない、退院する最後の挨拶にまで思いっきり命令された。集中治療に日数を費やし、長期静養に専念させられた挙句、最後通牒を叩き付けられて病院を出たのである。
幽霊が存在する以上人間には魂があるのだろうが、俺はどうやら骨の髄どころか魂に至るまで疲弊しているらしい。怪我は治り、疲労は回復しても、俺という本人は休息を求めて喘いでいた。
何故こんな事になったのか、自覚そのものはある。医者が怒り、アリサが狼狽し、妹さんが焦り、忍が仰天して、娘達が泣き、一同を困惑させた不治の病。

心境の変化は確かにあったのだが、まさかこんな病に犯されるとは思わなかった。



叶えられなかった夢は、人生の終わりを迎えて――物語の始まりを、告げた。



***








「剣を振る意欲が、失くなりました」









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2016年09月10日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第九十六話」予告編

エルダースクロールオンライン、ポッチプレイ中(´・ω・`)>挨拶





***


 家に帰るという子供でも出来る行為が、大人になると出来ないというのは実に変な話だと思う。身一つだった頃は随分不便を感じたものだが、金や力を持った今でも性質の違う不便さを感じる。
明確な引退を示唆した演説ではなかったのだが、護衛を断った"聖王"を惜しんでくれる人が非常に多く、街中で信徒達に泣き付かれた時は随分と困らされてしまった。
責任の所在は聖王教会に委ねたが、権利を有している以上義務も生じる。懸念材料も多く残されている事もあり、この聖地での活動も再び余儀なくされるだろう。後始末は山ほど残っている。

その点メガーヌ・アルピーノ捜査官は時空管理局所属の為、潜入捜査を終えてクロノ達のいる捜査本部へ帰還。ジェイル達が半ば自首して来た以上、彼女の任務は概ね完了したと言える。

三役の方々は引き続き、残って下さる事になった。それなりの立場についていると、場所を問わず己の責任を果たせるそうだ。是非とも模範にしたいと、改めて思わされる。
聖騎士アナスタシヤは俺の騎士に着任した途端、聖王教会より以前から要請していた騎士団からの除隊が正式に認められたらしい。俺が"聖王"となった以上、彼女の威光は形を変えたという事だ。
シスターシャッハやヴェロッサも教会から左遷を解かれたそうだが、引き続き白旗での活動に張り切ってくれている。聖女から離れて大丈夫なのか気にしている俺を、娼婦が困ったように苦笑していた。
その娼婦は相変わらず風俗業から足を洗わず、肌を露出した格好でうちのお茶汲みをしている。教会への謎の情報網は健在で、貴重な情報を提供してくれる。風俗女は逞しかった。

聖地全体を巻き込む戦乱にまで巻き込まれた白旗だったが、戦争が終結した今も欠員は0。扱き使っている気がするのだが、増員した連中を含めて皆逞しく働いてくれている。

カリーナ・カレイドウルフは、聖地で起きた一連の事件を顧みても一番の勝者であると断言出来る。白旗のスポンサーとして大儲けした上に、絶大な権力と発言力を手に入れてしまった。
絶対者の下で辣腕を振るったセレナさんはカリーナのメイド兼社長秘書として日々忙しく働いている。俺との婚約を一向に解消してくれない理由を、あの人は今日も微笑みの中に隠している。
婚約者といえば、ヴィクトーリア・ダールグリュンは聖王陛下の花嫁として認知されてしまった。世間が困惑しないのは、戦争で混乱していた人々を纏め上げた幼き勇姿あっての事だろう。
彼女の友人であるジークリンデ・エレミアはその後、入院した。精神の傷が癒えてきたので、肉体に刻まれた自傷を治療する気になったそうだ。傷を見せないように、ジャージを愛用している。


***





子供達でも自立して自分達の立場でこうして頑張っているというのに、己の立場を理解していない馬鹿共も多くいる。









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2016年09月08日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action23 錦織」予告編

プリヤコラボイベント、開幕。皆さんのガチャ成果はいかがでしたか?>挨拶





***


 考えてみれば、当たり前だった。廃棄が決定された脱出ポットに、わざわざ酸素を供給しておく必要は全く無いのだ。
普段当たり前のように空調の恩恵に預かっているが、宇宙空間にいる以上酸素も有限である。ペークシス・プラグマの空調変換によって、通常の生活が保たれているだけだ。
だからこそ、パルフェ達機関チームは日々ペークシスの働きに一喜一憂している。万が一停止すれば空調が止まり、窒息してすぐに死んでしまうからだ。

人間色々な死に方があるが、窒息死は相当苦しい死に方である。歴戦のパイロットでも恐怖を感じる、死に方であろう。

「ポット内の酸素が、もうすぐ尽きる。決断が必要だ」
「大人二人に、赤ん坊一人。お前の話だと、この人数では数分しか持たないんだったな」
「残念ながら、救助を待つ時間はない」


 酸素が無くなると分かって二人は呼吸を控えているが、無駄な足掻きでしかないのも分かっている。焼け石に水どころの話ではない。
分単位どころか、秒単位しか時間を稼げない。稼いだ所で、救助はとても間に合わない。無駄な努力でしかなかった。
それでも二人が努力を怠らないのは、そうした無駄な足掻きによって今まで生き延びてきたからだ。


本能レベルで刻まれた生存への執念が、簡単に諦めることを許さない。


***







「我々全員、助かる術はない。ならば、お前やカルーアを犠牲にしてまで私が生きる理由もない」
「……捨て鉢になっている訳ではなさそうだな」
「生憎だが、自暴自棄にもなっていない。本当に、どうしようもないんだ」









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また秋刀魚か_| ̄|○

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2016年09月03日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第九十四話」予告編

日々、お仕事に追われております(;´・ω・`)>挨拶





***


 決めるのにこれほど多くの時間を費やしたというのに、決まってしまえばあっと言う間だった。聖王教会から大々的に護衛の名が発表されて、聖女本人からローゼに栄光の冠が与えられた。
白いロウソクの冠を被り、同じ扮装をしたシスター達と一緒に行進。このロウソクは生命を奪うことを拒む、火の象徴。平和への祈願として、ベルカ自治領の美しき情景を灯す。
闇の中から光が現れるこの儀式では、ロウソクが点される事で全ての電灯が消されている。荘厳なる儀式は歓喜と共に彩られ、平和を喜ぶ人々の祈りで満たされていた。
事前に俺から人々に広く伝えていた事もあって、聖女に選ばれた救世主の存在は華やかに迎えられていた。とはいえ予言の成就と聖王の降臨を告げる教会に抜かりはなく、教会の絶頂期を示していた。

あわよくば歩めていた栄光の道を自ら降り、英雄の座を拒否した事で自分に与えられたのは自由ではなく、安堵だった。有頂天でも落胆でもなく、自然に脇道から見送れていた。

名誉に興味が無いといえば嘘になる。昔から侍が剣を取って望んだのは、立身出世だ。天下なんぞと大層にほざいていた自分だって、結局は目の前の栄光に憧れていたのだ。
人を斬って強くなり、強くなることで人から認められている。それでいて人を望まず、自分で在り続けて、天下の極みに達する。"聖王"という冠があれば、天下無双を名乗れていただろう。
自分の夢を、あろうことか他人に譲ってしまった。挙句の果てに剣は一度捨ててしまい、主人公を席から見つめる観客に成り下がっている。大勢に混じった凡人でしなかった。


自分の夢を自らの口で語ったことのある少女が、寄り添うように告げた。


「もう二度とない機会を、自分で捨ててしまったわね」
「……」

「"聖王"陛下であれば、堂々と民の前で天下人を名乗れた。権威は失墜していないけれど、人を望んだあんたにもう道はない」

 アリサが述べる客観性は、多くの人達の認識そのものだ。祈りを捨てずとも信仰を失えば、人は神を必要としなくなる。神は人に寄り添うことで、人間となって俗世へ下る。
信徒達は今も自分を"聖王"と認識している。多くの民は自分を陛下と崇め、慕ってくれている。さりとて天下とは名乗るべき機会を失えば、没落は必然だった。
象徴であり続けようと、崇拝の対象でしかないのであれば偶像と変わらない。信仰の拠り所となろうと、王であることは最早変わらない。あの席こそ、勝者の証だったのだから。

かつて廃墟で幽霊に語った天下への夢、栄光の座を用意してくれたのは人となったこの少女だというのに。


「ディアーチェを守るために、俺は自分から剣を捨てた」
「……あんたが自分から、剣を捨てたんだ」

「あの時、大勢は決した。剣より望むものがあるというのであれば、剣による出世など到底望めないと悟ったんだよ」

 元よりローゼを護衛とする為であったとしても、何の言い訳にもならない。戦場で自らの命が脅かされたのに、俺は自分よりも誰かを守るために剣を捨てた。
才能がないとか、自分自身が弱い事など問題じゃないほどに、決定的な理由となったのだ。この先自分の人生がどれほど長くとも、今この瞬間を掴めないようでは駄目だろう。
どれほど強くなったとしても、栄光とは簡単に手に入れられるものではない。魔龍が討伐され、神を制した以上、敵はいなくなってしまった。同じ機会は二度と巡ってこない。


それでも俺は、安堵していた。


***






「アリサ、俺は家に帰るよ」







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2016年08月27日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第九十三話」予告編

テイルズ新作、以前が不評なだけに慎重に様子見(´・ω・`)>挨拶





***




 聖地に予言が刻まれてから、長らく空席となっていた聖女様の護衛。不在である事実がこの地で起きた戦乱の火種となり、聖王様を尊ぶ信徒達の心を苦しめる結果となってしまった。
聖王様を祀る聖王教会はこの事実に胸を痛め、平和が訪れた今こそ聖地を守る守護者が必要であると断じた。聖女を守り、聖地を護る守護者とは、ベルカ自治領を救った英雄にこそ相応しい。
人々に異論はなく、信徒達は喝采を上げた。子供達は祝福し、大人達は歓喜で出迎えた。神が不在だった教会、守護者が不在だった聖地、護衛が不在だった聖女。救うのは、英雄に他ならない。

誰もが受け入れた真実に対し、他ならぬ本人が異を唱えた。


「星の子供たちよ、あなた達に祝福は与えられている。

私は剣を取る者、私は剣を振るう者、私は剣を掲げる者。争いを憎み、争いを恐れ、争いを終わらせる者である。
そして今、戦いは終わった。戦争は終わり、戦乱は収まり、戦場は浄められた。古代ベルカ戦争が終結を迎えた時、聖王も舞台から降りた。悪鬼羅刹の血に濡れた剣で、人の生活を汚してはならない。

愚かな歴史は繰り返してはならないが、先人の刻んだ軌跡を後人が踏み躙ってはならないのだ――



***






私の役目は、終わった







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2016年08月20日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第九十二話」予告編

PS4を今買うべきか、それとも10月の新型を待つべきか(´・ω・`)>挨拶





***



 すったもんだあったけれど、脱落者も出ずにここまでやって来れた事を嬉しく思う。白い旗を掲げた当初は幸福の証だと嗤われたのだが、今では聖地の平和な空を真っ白に靡かせている。
身内の集まりでしかなかった集団も聖地全体を守る治安維持組織へと発展して、ベルカ自治領全体に大きな影響力を与えている。戦乱も何とか収まって、心の平和へ辿り着こうとしていた。
人間関係に完璧はないが、進展は起こり得る。組織の立ち上げから今日まで支えてくれた人達を集め、感謝の礼と共に彼らへの信頼に応えるべく今こそ分かり合おうと思う。

特段、気負うべき事ではない。重大発表でも何でもなく、自分自身について彼らに語っただけである。常に誰かに助けられて生きていた、自分の物語について。

組織を纏める長である以上、私的感情による告白は不要である。今まで彼らと共有していた情報も含めて、自分の道程を語ったのだ。剣士であるのならば、客観的に見るのは難しくない。
他人を斬る以上、自分も着られる覚悟を常日頃持たなければならない。自分自身を主観としていては、この家業は務まらない。必ず我が身可愛さに、他人を斬れなくなってしまうからだ。
話してみて分かったが、俺は自分が思っていたよりもずっと彼らに心を開いていたようだ。目新しい事は対してなく、彼らからも驚きは少なかった。興味ではなく、真摯に話を聞いてくれた。
他人の事情に関わる事は話せなかったが、彼らも聞き出そうとはしなかった。自分などよりずっと多くの人間と関係を持っている彼らだ、その点は重々承知の上なのだろう。


語り終えた時には自分も他人もなく、白旗という組織が情報を起点に一つとなっていた。隠し事が失くなったのであれば、今こそ一致団結できる。




***




「話を聞いてみて改めて思ったのだが」
「はい、何でしょう」

「組織全体の問題は概ね解決に向かっているが、君個人の問題は殆ど何も解決していないじゃないか」






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2016年08月16日

夏休み記念小説について

申し訳ない、抜けておりました(´・ω・`)>挨拶



※リョウさん、FGOの夏イベやってて思ったんですが、
そういえばリョウさんの短編って夏が舞台の物がないですよね。
もしよかったらですが、まだ専属短編がないオリジナル登場人物の水着短編とか書いてほしいかなーとw 
聖地編でいうとプレセアとか水着のイラストがあって丁度いいかもw 

もちろんあくまでお願いですので、リョウさんの考えにお任せしますw 



そういえば、夏はいつも夏コミとか関東旅行に出掛けていて、
夏季休暇の前後はバタバタしていて、特に夏の短編を書いたことがなかったですね。
拍手が漏れたお詫びもありますし、一度挑戦してみることにしますね。

思い付きなのでさほど分量は書けそうにないですが、水着イベントのようなノリで書いてみようと思いますφ(..)





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2016年08月13日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第九十一話」予告編

夏コミは、仕事で一般参戦できなくなりました。欲しいのがあるのに(´;ω;`)ウッ…>挨拶





***


「――それで、どうするつもりなの?」


「口封じするしかないな」
「お任せ下さい、剣士さん」
「すずかはとりあえず良介第一に考えるのはやめて。素直に事情を話せばいいじゃない」
「風俗の女に秘密を喋る恐ろしさを知らんのか、アリサ」
「アタシが知ってたら怖いわ!」
「アイゼンでドタマぶっ飛ばせば、記憶の一つや二つ消えるだろう」
「……下手をすると頭が壊れてしまうぞ、ヴィ――いや、のろうさよ」
「いえ、多少手荒な行為に及ぶのもやむを得ません。父上の秘め事を知る人間は、私一人でいいのですから」
「馬鹿を言うな、シュテル。我が父の全てを受け継ぐのは我だと決まっておる」
「ぶー、ずるい。ボクだってパパの事をいっぱい知りたい!」
「は、話がそれていますよ皆。お父さんの事を知られたのですから、ひとまず隔離しておきましょう」
「おー!」
「ナハトちゃんが感心してしまっていますから、変なことを言うのはやめてあげてくださいです!?」
「だいたいこの馬鹿が迂闊にもベラベラ喋るから悪いんじゃねえか。口の軽さをまず責めろよ」
「ミヤちゃんも、アギトちゃんも落ち着いて!? 私がウッカリ聞いてしまったのが悪いのですから」
「……ごめんなさい」
「まあまあ、那美も久遠もそんなに落ち込まないで。私が記憶を消せば問題解決でしょう」
「……忍お嬢様、あまり公の場で軽はずみな行為はいかがなものかと」
「うう、正義の味方としてこっそり逃がすべきか、良介様の正義を語って説得するべきか、悩みますね」
「記憶操作自体はさほど難しいことではないよ。今は重要な時期だ、この際徹底的な洗脳を行うのも手だ」
「博士がお望みであれば、一度中止としていた例の洗脳技術研究を再開いたしましょう」
「あら、面白いわね。文字通り、この子を陛下の淫らな"娼婦"ちゃんに仕上げてあげましょうか、うふふふふ」



***





「ただ今帰りま――女性を縛り上げて何をやっているのですか、あなた達!?」
「げっ、役人の手入れが入ったぞ!? 全員、撤収!」






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2016年08月12日

魔法少女リリカルなのはStrikerS対談 −2016年夏コミ編−

本人はお仕事で参加できませんけどね(´;ω;`)ウッ…>挨拶



※この日記は【魔法少女リリカルなのは】のネタバレが含まれています。
読まれる方は、くれぐれも御注意を。

【魔法少女リリカルなのは】シリーズについて御意見、御感想あれば聞かせて下さい。















ミヤ「今年もまた、暑い夏がやって来ましたよ!」

良介「デバイスは熱中症とかにかからないのか?」

アギト「アタシはともかく、この馬鹿はオーバーヒートでもしてくれればいいのに」

ミヤ「何ですか、二人揃ってその顔は! 夏バテにはまだ早いですよ!」

良介「夏真っ盛りじゃねえか」

ミヤ「ふふふ、コミケの日が近づくにつれてミヤの心も暑く燃え盛っていますよ!」

アギト「何でテンションが高いのか、意味分からねえ……夏も特に出展はないぞ」


ミヤ「しかし、新作が発表されました!」


良介「はやてには全然関係ないけどな」

ミヤ「( °▽°)=◯)`ν°)・;'.、」

良介「爽やかに一喝!?)`ν°)・;'.、」

アギト「まだ放映されていないのだから尚の事、勇み足じゃねえか」

ミヤ「ちっちっち、生粋のファンだからこそ放映前から盛り上がるのですよ」

良介「出展がないからお布施も出来ないぞ」


ミヤ「そこでコスプレですよ」


良介「キャンペーンガール!?」

アギト「販売の手先になってやがる!?」

ミヤ「企業ベースに出向いて、宣伝のビラを100万枚配るのです!」

良介「違反だからな、それ」



 

〜終〜




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2016年08月05日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第九十話」予告編

来週の夏コミは、仕事で一般参戦できなくなりました(´;ω;`)ウッ…>挨拶





***


 医療環境が良かったのか、医療メンバーが良かったのか、その両方か。久しぶりに何事もない穏やかな療養期間を過ごし、心身共に回復して何とか早期退院する事が出来た。手を、除いて。
食い千切られた手は接合してリハビリに励み、驚異的な回復力でお箸を使えるくらいには治っている。これだけでも奇跡的であり、剣を手にする事を望むのは高望みというものだろう。
いずれにしても敵戦力はほぼ討伐されており、今後の戦いは剣を持たない戦いとなる。そういう意味では、手を使えないのは逆に幸運だったかもしれない。剣に思い煩っている暇はない。

ドクターヘリによる搬送で入院したのだが、帰りもヘリに乗って派手に聖地へ上陸する訳にはいかない。迎えは確かに寄越してくれたが、目立たない車だった。


「……いや、確かにカモフラージュには最適な車だけどよ」
「えへへ、お迎えに上がりましたよお客様」


 歓迎の旗を持って迎えに来てくれたのは、宿アグスタの女将マイア・アルメーラだった。ホテルの支配人にまで出世した筈なのだが、相変わらずのオンボロ観光バスである。
まさか"聖王"陛下が観光バスに乗って聖地へ帰還するとは、夢にも思うまい。見事なカモフラージュと言えるのだが、支配人兼運転手のマイアがいつもの仕事着だと天然ではないかと疑ってしまう。
退院が決まって、アリサは仕事の為聖地へ先に戻っている。護衛の妹さんを一人連れて、俺は一応礼を言ってバスへ乗り込んだ。ボロい点を除けば、内装は一応綺麗である。

念の為聞いてみると、案の定自分で毎日手入れを行っているようだ。いい加減、人を使う事を支配人として覚えてもらいたい。


「聖地の皆さん、お客様のお帰りを今か今かとお待ちかねですので、窓には気をつけて下さいね。万が一見つかってしまうと、囲まれてしまいます」
「……誰の話をしているのか、実感が無いな」
「夢を叶えても、夢を見ていた自分を忘れられないものですね。本当はセレナさんがお迎えに上がる予定だったのですが、わたしが無理言ってお願いしたんです。
"聖王"陛下だとお聞きして恐れ多くもあったのですが、お客様を見て何だか少し安心しました。あっ、決して悪い意味ではないんですよ」

「ああ、言いたいことは分かるよ」

 むしろ、逆だった。異世界へ来て次元そのものが違う強者達と戦うと、昔の自分が蘇ってくるようだった。憧れていた剣士となるべく、敵を斬るべく戦いに専念した。
夢を叶えるべく突き詰めてしまうと、やがて人は原点へと戻るのかもしれない。叶えようとしている夢とは、夢に憧れていた自分が思い浮かべた理想だ。それはすなわち、原点回帰となる。
共に夢を叶えようと差し伸べた少女は、夢を叶えた後も夢に憧れる心を持ち続けている。不変なんてありはしなくても、思いを馳せる初心だけは心の中で記録されている。

マイアの極めて安全な運転によって、懐かしき聖地へと問題なく変える事が出来た――盛大に目眩がするのはきっと、病み上がりだからだろう。


***





「おっ、帰って来やがった」
「よくぞ無事に戻った」

「のろうさにザフィーラ、出迎えに来てくれたのか」
 






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2016年08月04日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action21 花蔵」予告編

クーラーが壊れ気味(´;ω;`)ウッ…>挨拶










***



「カルーアはどうした!? カイやメイアが面倒を見ていた筈だぞ!」


 カルーアの存在である。カイがどれほど無鉄砲でも、カルーアを連れて宇宙へ飛び出す筈がない。
彼はパイロットである、宇宙の恐ろしさは嫌というほど理解している。赤ん坊を連れて遊びに行ける場所では、絶対にないのだ。
宇宙船ならばまだ可能性はなくもないが、そもそもの話カイはSP蛮型しか操縦出来ない。メイアがカルーアを連れて遊びに行くことはあり得ない。

再度セルティックに確認したが、回答は同じだった。


「……カルーアちゃんの反応も、ありません……」
「そんなっ!?」



***





「おっ、帰って来やがった」
「よくぞ無事に戻った」






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2016年07月30日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第八十九話」予告編

FGO、第六章。雑魚敵でさえ鬼のように強くてやり応えがありますなφ(..)>挨拶





***


 とりあえず起き上がって、食事を取るくらいには回復した。夜の一族の血の恩恵と博士の手術で接合された手で、何とかスプーン類を握れるようにはなった。お箸はまだ少し難易度が高い。
ほぼ寝っぱなしだったので魔力は回復しているが、寝たきりだったので体力はむしろ減退している。凡人が努力を怠れば、単純に衰弱するだけである。何とかパンを水で流し込んでいる。
メイドであるアリサが介護してくれているので、静養生活に不自由は一切ない。和食までわざわざ作ってくれる気配り上手だが、自分で食べられるのにわざわざ食べさせるのは何とかして貰いたい。

聖王教会総本山が運営するこの国際医療研究センターは実に管理が徹底しており、盟友関係である時空管理局からの干渉さえ断ってくれている。マスメディアの類は以ての外。

古今東西次元世界のあらゆる勢力がコンタクトを取ろうとしている様子は、空間モニターによる国際チャンネルを通じて窺えた。何か最近、本人不在で世界が騒いでしまっているな。
身体が回復すれば否が応でもこの世界の騒動に再び巻き込まれるのだと思うとウンザリだが、この荒波を乗り越えれば何とかゴールには辿り着けそうだった。聖女の護衛の席は、予約されている。
剣の練習はアリサに、魔法の練習はリニスに容赦なく禁じられているので、今の所は身体を休めるしか出来ない。秒単位で予定が埋められていたここ数ヶ月がむしろ異常だったと思う。

では暇かといえば、そうでもない。自由に旅をしていた頃と今では、決定的に違う点がある。

 

***






人間関係である。






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2016年07月28日

「Eternal Advance Chapter 21 "I hope your day is special" Action21 花蔵」予告編

ポケモンGO、配信>忍(ガタッ)>挨拶





***



 コンピューター関係に精通していないカイは当初の予定通り救援を待っていたが、メイアは強い責任感が働いていて事態を静観する事は出来なかった。
事故で乗り込んでしまった脱出ポットが廃棄予定だと判明した以上、何が起きるか分からない。せめて状態だけでも確認しなければならない。
そこで役割を分担してカイがカルーアの面倒を見て、メイアが脱出ポットの面倒を見る事になった。コンソールを操作して、ポットの状態をチェックしていく。

コンソール画面に流れる文字の羅列はカイには到底分かりようがなかったが、メイアの表情で芳しくないことは分かる。

「一応聞くけど、何とかなりそうな感じか?」
「……下手に弄れば余計に調子が悪くなるな」

 メイアも計器類については職務上何度も手を入れた経験があるのだが、廃棄処分予定のポットとなるとそもそも機能が上手く働かなくなる。
当然である、廃棄するのだからわざわざメンテナンスする必要はない。整備なんて時間の無駄であり、故障していようと知った事ではない。
機械には愛着があるとはいえ、パルフェも海賊の一員として責任がある。最期まで見捨てないという愛情も、最期が来れば切り捨てなければならない。

事故とはいえ、切り捨てられた機械に乗り込んでしまったカイ達が不幸だったのだ。


「下手に触れれば機嫌が悪くなるという意味では、こいつと同じか」
「不謹慎だぞ、カイ。見ろ、カルーアは気を悪くしたではないか」


 カイとしては場を和ませる冗談のつもりだったのだが、本当にカルーアが泣き出してしまってカイは慌ててなだめにかかった。
メイアもカイの気遣いは承知の上なので、責め立てたりはしない。この男の気の良さは、もう十分に知れている。
相変わらずカルーアは一度も笑顔を見せてくれないが、それでもカイやメイア相手には癇癪を起こしたりはしなくなった。

 

***





ホッとするべきかどうかは、今後の状況次第となるのだが。








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