2017年11月18日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第六十一話」予告編

FGO。天草ピックアップの後は、セミラミス様ピックアップが来ないかな(´・ω・`)>挨拶









*****


 最初から結果の見えた勝負だったのに、ギル・グレアム提督の登場で随分と危うい端となってしまった分析作業。神の気まぐれとでもいうのか、何とか事なきを得た。
自分の命運を他人に託すという剣士としてあるまじき所業で冷や汗をかかされたが、終わってみれば御の字だった。ジェイル・スカリエッティは自分の仕事をしてくれた。
蒼天の書は、闇の書ではない。その結論は結果としては正しく受け止められず、時空管理局は分析データを持ち帰る事となった。ご苦労な事である。

両者共に本来は本局所属ではあるのだが、事実上本局へはクロノ達が――地上本部へ、ギル・グレアム提督が分析データを持ち帰った。


「闇の書とは指定遺失物、ロストロギアとして認定された融合型デバイスの事だ」


 聖王教会が厳重に管理している蒼天の書、聖王家の聖遺物として認定されたデータの持ち出しは本来は厳禁。データの見返りとして要求されたのが、闇の書に関する詳細情報。
蒼天の書の分析作業を終えた俺達は、早速クロノ達から闇の書に関する情報を連携される事となった。関係者一同が集まって、正式に情報が提供される。
こちらもまた捜査情報として管理されている秘匿データ、一民間人に提供されるような情報ではない。だからこそ手に入れるのが困難だったのだが、ようやく取引が成立した。



*****




八神はやてと、守護騎士達。随分と恩を受けた彼らの生活を守るべく、俺は今こそ彼らの秘密を知らなければならない。




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2017年11月11日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第六十話」予告編

FGO。天草ピックアップの後は、セミラミス様ピックアップが来ないかな(´・ω・`)>挨拶









*****


 化学分析技能士、ジェイル・スカリエッティ。聖王教会より派遣された彼の存在は物議を呼んだが、結局のところ黙認された。提督の名誉の為、されてしまったと言っておこうか。
元より聖王教会より正式に派遣された化学分析技能士、時空管理局最高顧問官が反対する事を世論を大いに騒がせる。時空管理局も、聖王教会も望んでいない波乱である。
それでもジェイル・スカリエッティの存在は危うく、強硬に反対する事自体は出来たが、聖女様ご本人の弁護を論破出来なかったグレアム提督に軍配が上がる事はなかった。

驚くべき弁論である、ただ感心するしかなかった――なぜかこちらにガッツポーズを送っているのは、イメージにそぐわないけれど。

「話が長引いてしまい、予定の時間をやや過ぎております。 お二方もお忙しい立場の方々、そろそろ分析作業に入らせて貰いましょう」
「騒がせてしまい、申し訳ありません。我々は異存ありませんが、提督はいかがですか」
「……やむを得まい。ただし、スカリエッティの動向は常に見張らせてもらうぞ」

「偉大なる提督殿に立ち会っていただけるのであれば、作業にも力が入るというものです」

 多くの犯罪者を黙らせた提督の眼光に対しても、ジェイルは慇懃無礼な態度で畏まるばかり。肝が座っているのか、気が触れているのか。何にしても、面倒な男ではある。
シスターであるドゥーエに案内されながら、考えを張り巡らせる。そもそもの話、ジェイル・スカリエッティは何故この分析作業を引き受けたのだろうか。
ローゼの要請が発端となったのは事実だろうが、今のような論議を招くことくらい想像がつくはずだ。管理局の重鎮の前に立つリスクまで背負って、わざわざやって来た理由とは何か。

確かトーレが俺を聖王だと認めた起因は、闇の書の主だと誤認した事だ。となると――


(元闇の書である蒼天の書を、ローゼの要請を機に分析したいのか。厄介だな……万が一、あの魔導書が本命だと言われてしまうと)

 
 聖地での一連の事件では常に味方とはなってくれたが、そもそも本心が読めない男ではある。俺に興味を持っているようだが、その興味の行く末は何処にあるのか。
聖地のような波乱を望んでいるのであれば、平穏な結果を望んではいないだろう。蒼天の書が元闇の書である事自体は、真実なのだ。闇の書だと言われてしまったら、どうしようもない。
そう考えてみると、ヤバイ気がする。今までの勝負事は到底勝ち目のない戦いであっても、戦いを行うのはあくまで俺だった。だが、今回は違う。

もっとも重要な局面を、ジェイル・スカリエッティ本人に任せてしまっている。勝敗は、あの男の匙加減にかかっているのだ。



*****




(ローゼの奴、つくづく面倒な事をやってくれたな……分析結果は、俺個人の意志は反映されない。この土壇場で裏切られたら、終わりだ)






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2017年11月04日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十九話」予告編

FGO。うぐぐぐ、ミッションが地味に辛い。絆レベル3は多少高くないですかね(´;ω;`)ウッ…>挨拶









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 ジェイル・スカリエッティ、ジュエルシード事件においてクローン人間を製造する計画「プロジェクトF」に携わっていた科学者。フェイトや月村すずかの製造者。
この男の処遇については非常に繊細で、聖王教会でも賛否が分かれている。ただし時空管理局と聖王教会では、ジェイル・スカリエッティに対する見方が全く異なっている。
聖王のゆりかごを保有する教会は、あの大型戦艦に関する膨大な知識を持つ彼を取り込みたい。聖王のゆりかごを危険視する管理局は、彼を聖王教会から引き離したい。

重要なのは、どの組織も刑罰を用いて処断する方針が無い事だ。彼の罪を追求するのは、組織の闇を暴く事に繋がってしまうから。

(今度は、僕から追求させてもらうぞ。これは一体、どういう事だ)
(すまん、うちのアホが余計な気を遣ってしまった)

 そしてどの組織にも所属していない俺は、問答無用で仲介役をさせられている。言うまでも無いが一番面倒で、一番厄介な役目である。余計な仕事をさせやがって。
ローゼの気遣いについて察せられないほど、俺も愚かではない。いい加減社会の仕組みくらい、少しは理解してきたつもりだ。世の中に偶然な悪意など存在しない。
こちらとしては、蒼天の書の解析作業は公正に行って貰いたい。蒼天の書が元闇の書である事を重々承知の上で、思う存分暴いてもらいたいのだ。

しかし、時空管理局は違う。蒼天の書が何の問題もない事に越したことはないのだが、闇の書であった場合でも好都合ではあるのだ。

聖王のゆりかご発見に"聖王"降臨で、聖王教会という宗教組織は隆盛を極めている。時空管理局との関係も見直す動きまで出ているのだ。
比べて時空管理局は事件の黒幕である最高評議会が暴走して、地上本部や本局まで足並みが乱れている。両者の力関係が傾きつつあり、憂慮されているのだ。

時空管理局と聖王教会との間に壁はないが、互いに組織である以上力関係は非常に重要となる。立法組織や宗教組織であっても、権力は常に重視される。

だからこそ聖王教会側に失点が出てくる事を、時空管理局側は望んでいる。陥れるような悪意はない、ただ力関係を再度傾けたいのだ。
聖遺物である蒼天の書が闇の書であれば、聖王教会の権威に傷がつく。その傷こそが、教会を斬り込む機会となり得るのだ。

ならば、この分析作業で偽装工作を行う事だってあり得る――ローゼはその点を懸念して俺に気を遣い、人自に介入したのだ。



*****




(気を遣ったとは、どういう事だ。あの蒼天の書に、何か問題でもあるのか?)




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2017年10月28日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十八話」予告編

FGO。励ましてくれた皆さん、過去に大爆死した武蔵ちゃんが来てくれましたよ(´;ω;`)ウッ…>挨拶









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 ジュエルシードに続く一連の事件を起こした黒幕が、管理局最高評議会。旧暦の時代に次元世界を平定した者達が、その次元世界を見守るために作った組織が最高評議会である。
黒幕と判明してから調査させたところ、この管理局の最高意思決定機関は通常運営方針に口出しすることはないと言う。その彼らが動き出したからこそ、強く警戒していた。
地上本部に介入して人事を大々的に采配して、自分達が選ぶ指導者を操って管理世界の支配をより盤石なものにしようとしている。だからこそ、地上本部の動向を常に見張らせていた。

自分のそうした動きに気付かれたのか、逆に見張らせたからこその一手なのか――彼らは本部ではなく、本局に介入したのである。


(これはどういう事だ。地上本部と本局の関係は年々悪化していると、お前は前に言っていたじゃないか)
(悪化しているとはいったが、関係は断絶されていない。当然だろう、目的や手段は違えど同じ組織なんだ。連携を取る場合だってある)


 クロノに文句を言っても仕方がないと分かっているが、他に言える相手が居ないので勘弁してもらいたい。それほどまでに、ギル・グレアムという男は厄介だった。
この男についても、現地の白旗に調査させた。かつては艦隊指揮官や執務官長を歴任し、現在は現場からは退いて顧問官として勤めている。輝かしい戦歴を収めた人物である。
「空管理局歴戦の勇士という誉れ高き名を与えられ、今でも本局の偉大な提督として強い影響力を誇っている。俺のような管理外世界の民間人なんぞ及びもつかない存在だ。

時空管理局と敵対していない俺とこの男が争う理由は本来ないのだが、ロストロギア関連で常に立場が異なってしまっている。味方ではないが敵でもないという、厄介な立場の男だ。


(それに近頃、本局と本部の関係は急速に見直されている。本来関係するべきことだが、"あの方々"が積極的に動いているという点で僕達も警戒している)
(上から仲良くしろと命じられたくらいで、関係なんぞ急に回復できないだろう。強権を働かせた時点で、頭ごなしになるんだぞ)
(君の言いたいことは分かる。しかし、今の時点では話が別だ)
(と、いうと?)

(もう一方の繋がり、聖王教会との関係だ。"聖王"が降臨して聖王教会台頭のベルカ自治領は宗教組織ではなく、宗教国家として成り立っている。
聖王のゆりかごを保有する聖王教会が隆盛を極めるこの時代、時空管理局としても一致団結して規模を拡大していく動きが見られている)


 かつて聖地で起きた、覇権争い。傭兵団や猟兵団、果ては人外や異教の神まで争っていた激戦を制して、ベルカ自治領は"聖王"の名の下に宗教国家となった。
世界最大戦力のロストロギアである聖王のゆりかごまで堂々と保有している聖王教会は、時空管理局からの干渉を拒む動きも出始めている。ロストロギア規制に対して不一致の見解が出ているのだ。
聖王教会そのものは、今でもロストロギアや古代魔法文明と呼ばれる古代の遺産を管理する使命を持っている。聖王のゆりかご保有に対する意見の相違が出ているだけだ。

調査結果に基づいた俺の見解に対して、クロノは若干異論を唱えた。


(確かに聖王のゆりかごが最大の焦点となっているが、時空管理局が目を尖らせているのは全く別だよ)
(? 聖王教会は、他に何か持っていたっけ)
(何をとぼけたことを言っているんだ。皆が神経を張り詰めているのは他でもない、君の存在だ)
(お前こそ何を言っているんだ。俺はローゼを聖女の護衛とした時に、"聖王"の権限を否定したじゃないか)

(君自身はそうであっても、君が保有する戦力が問題だ。現在の白旗を省みてみるといい。
あのユーリ君達を筆頭にした君の娘達に加えて戦闘機人達で構成された騎士団、聖騎士にすずか君達私有勢力、そして竜の一族まで君の管理下に収まった。

聖地で起きた戦争では、君の白旗がほぼ無傷で敵勢力を残らず鎮圧したんだぞ。国家戦力級兵器でも歯が立たない君達の台頭に、管理局が戦々恐々とさせられている)


 ……もしかしてユーリ達が、俺の子供だと認知されてあれほど大喜びしていたのはミッドチルダの状況を知っていたこともあったのだろうか。
悪化していくばかりだった本局と地上本部の関係が見直されるほどに、時空管理局は聖王教会と白旗に神経を尖らせている。ユーリ達の存在はその筆頭候補だろう。
彼女達の戦力はロストロギア級、次元世界を改変する程の力を持っている。強大な力は幸運も悪運も招いてしまう。戦士ではなく戦力として扱われるほどの規模が、彼女達。

宗教組織や立法組織でも持て余す彼女達を、俺は何の躊躇いもなく我が子として受け入れた。その事実が、彼女達は本当に嬉しかったのかもしれない。

(彼が来た以上、覚悟を持って態度を示さなければならない。君の意見は今でも変わらないのか)
(当然だ。自分自身の責任で済むならまだしも、お前達の協力を経て今に至ったんだ。感謝こそすれ、後悔はないよ)



*****



(了解だ。それでこそ、僕の誇れる友人だよ。安心してくれ、彼が来ようと君に対する協力は決して惜しまない)
(お前を疑った事はないよ。今日の仕事も無事に乗り切ろう)
 





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2017年10月21日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十七話」予告編

FGO。剣豪ピックアップ2、開催。段蔵ちゃんを召喚するべく、本気を出しますぜ(´・ω・`)+>挨拶









*****


 聖王のゆりかごで発見されたとなっている、蒼天の書。聖遺物となった魔導書の分析作業は教会内でも賛否を招いたが、好奇心と興味という点においては皆共通していた。
聞いた話では聖王家の聖遺物は他にも幾つか歴史上発見されているが、完璧な形を保っているのは数少ない。他でもない聖王のゆりかごと、聖遺物となった蒼天の書のみである。
本物なのか、偽物なのか、実のところその点についてはどうでもいい。聖王教会が聖遺物と認定した以上、本物でなければならない。暴き立てる必要性は皆無だった。

そしてクロノ達にとってもまた、蒼天の書の真偽はある種どうでもよかった――彼らの注目は、闇の書であるかどうかについて。

「時空管理局側より同席するのは執務官のクロノ、捜査官のメガーヌ。その二人は分かるけど、どうしてお前まで一緒に来るんだ」
「言っておきますけど、私はデータ解析は得意分野なの。執務官秘書として必須技能なんだから」

 エイミィ・リミエッタことメスゴリラの同行に俺自身は難色を示したが、舌を出して拒否された。可愛げの無さは相変わらずで、鼻息を鳴らしてやった。
個人的に嫌だと言うだけで、実際のところクロノ達の身内が蒼天の書の分析作業に同席するのは非常にありがたかった。最高評議会の手駒が来れば、面倒な事になりかねないからだ。
クロノ達も分析作業に私情を持ち込まないだろうが、少なくとも中立でいてくれるのは間違いない。悪意や害意がないだけで、こちらとしては十分だからだ。

蒼天の書は、闇の書ではない。正確に言えば、闇書のではなくなっていると言っていい。腹を探られても、痛くも痒くもなかった。


「俺から聖王教会に話こそ通したけれど、よく左遷されたお前達にこんな大任を許してくれたな」
「誠にありがたい事に、三役の方々が口添えして下さったんだ。メガーヌ捜査官より、御三方に話を通して頂いている」
「聖地での一連の事件を通じて、御三方も事情を察して頂いているわ。何より私の息子である君からの推薦とあっては、あの人達も安心して太鼓判を押せるものね」

「捜査官の身内として思われているのか、俺!?」
「あんたの場合、それ以上でしょう――全く、何でこんなのを信頼しているのかしら、あの人達……」

 クロノやメガーヌの信頼の篭った言葉に、エイミィはあくまで懐疑的だった。実際はエイミィが正しいので、俺としては苦笑いを浮かべるしかない。
蒼天の書の分析作業依頼は、あの御三方が直々に話を通して下さっている。交渉役として非常に頼れる人達で、自分としてはトップの座を喜んで譲りたかった。
至らぬ自分の補佐をお願いした、あの時の自分を褒めるべきかどうか。時空管理局の地上本部や最高評議会の強制介入を退けられるあの人達は、一体何者なのだろうか。

不思議と、俺は自分からあまり知ろうとは思わなかった。多分この先も彼らが自分から話してくれるまでは、調べたりしないだろう。


「君からの同席者は聖騎士殿と、現地で合流予定のシスタードゥーエか」
「もう少し人員を入れたかったんだが、関係者以外の同席は出来る限り遠慮して欲しいとの教会からの要望なんだ」
「聖遺物として認定されたばかりの蒼天の書を、管理局側からの強い要望で分析作業を依頼しているんだ。疑惑を持っていると、誤認されても仕方がない」

 なるほど、確かに闇の書の事を知らない第三者から見ればそう思われるのか。クロノ執務官の冷静な分析に、俺は心から感心させられた。
発見されたばかりの聖遺物に対して、調べさせろと言っているのだ。教会からすれば、偽物だと勘ぐられていると思いこんで当然だった。
むしろ全ての事情を知っている俺が真っ先に気付かなければならなかったのだが、そういった配慮を全くしていなかった。うぐぐ、人の上に立つのは本当に難しい。

常に相手の視点に立った考え方をしなければいけないのだが、社会経験の少ない俺には難しい作業だった。精進しなければならない。

「教会からは聖女様直々の同席、補佐役としてシスターシャッハとヴェロッサ査察官が抜擢されたようだ」
「聖遺物の分析だ、教会指定の査察官が加わるのは当然だろう。シスターも聖女様の秘書的役割を担っておられる、どちらも適任だな」
「聖女様同席となれば単なる共同作業ではなく、歴史的立ち会いとなるでしょうね。聖遺物認定は、ベルカ自治領にとっては一大ニュースだから」

 聖女の同席は正直俺も驚いたのだが、本人がいたく乗り気だと教会通の娼婦が念話で熱く語っていた。自分は留守番の分際で、なかなかの熱狂ぶりである。よく聖女の事を、我が事のように語れるものだ。
話題にこそ出さなかったが、今や聖女の護衛となったローゼも加わる。教会内の作業だから護衛なんぞいらないと言ったのに、あのアホ野郎は自分から名乗り出たらしい。会いたくなかった。
厄介払い出来て精々しているのに、あいつは相変わらず抜群の存在感を発揮している。国境線どころか世界線まで超えているのに、何かと連絡を取ってきやがる。やかましかった。




*****




ひとまず分析作業に向けて、各陣営からの選出者は揃えられた。




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2017年10月14日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十六話」予告編

FGO。英霊剣豪七番勝負、開幕!>挨拶









*****


 その後も交渉を粘ってみたが妥協点が見つからず、いまいち成果を上げられなかった。かと言って時空管理局という組織や、クロノ達という人間自身に非があるのではない。
俺に落ち度があるのであればゴリ押しするし、相手に非があるのであれば狙い撃ちする。双方共に問題がないのであれば、結局妥協点を探るしかない。
犯罪者を取り仕切る立場であれば、犯罪者の確保に協力は出来ない。妖怪は人間ではないので司法の範囲外という指摘も試みてみたが、人外が跋扈する異世界では全く通じなくて頭を抱えた。そりゃそうだ。

これで相手が悪党であれば舌打ちの一つでもしてやったのだが、善人揃いの大人達はお茶菓子まで出して俺の苦労を労ってくれた。同情するなら金をくれという言葉は、案外名言かもしれない。

「難民となった妖怪達が百鬼夜行となって地球から溢れ出してしまえば、時空管理局の管轄になるかもしれないな」
「馬鹿な脅しをかけて、自棄にならないでくれ……君の提案こそ受けいれられないが、君の苦労については理解しているつもりだ。
早く解決するべく先走るよりもまず、改善を目指して努力していこうじゃないか」

 難民の受け入れ先を無理強いしてまで決めるのではなく、現状出てしまっている難民に対してどう配慮するべきか考えるべきだとクロノは諭す。最上ではなく最善という、現実的な意見。
どんな問題でもすぐに解決できるのは、映画の中だけの世界。問題の解決には本来時間がかかるものだと、厳しい異世界を管理する側の意見には重みがあった。実際、その通りだとは思う。
俺だって、夢想家ではない。お伽噺の主人公ではない以上、名案一つ出して解決なんて真似は出来ない。すぐに解決するのではなく、失敗を多く重ねながら解消していくしかない。

その程度は分かっているつもりなのだが、今のところ何の解決にもなっていないのは歯痒い。


「とりあえず、今日のところは矛を収めましょう。問題点を時空管理局と共有できたことだけでも、一つの成果よ。ボーダーラインは見えたのだから、後は詰め寄っていくだけよ」
「お互いの是非を、時空管理局の議事録に残せたのです。後で何を言われようと、突き付けられますよ」

「……宮本。君のメイドと娘が一体何を考えているのか、素直に白状してくれ」
「……悪いな、クロノ。俺にもサッパリ分からない」


 交渉役と頭脳役が揃って、不敵な笑みを浮かべているのが怖すぎる。この二人は特にこの交渉の場でも一体賛否を述べていないので、余計に不気味だった。
冷や汗をかいているクロノに当たり障りのない言葉で誤魔化したが、少しだけ分かった事がある。アリサとシュテルは天才だが、多分この問題の解決策自体は本当に持っていない。
その理由として、そもそもそんなものがあるのであればすぐにこの場で披露するはずだ。敵ならともかく、クロノ達は味方である。出し惜しみする理由はない筈だ。

多分解決策ではなく、それこそクロノ達が言うような改善案があるのだろう。理想論ではなく現実案、時間がかかるからこそ準備が必要だということか。


「君からの交渉については、こちらも一考する。僕達も君の世界で職務を行う立場だ、職権こそ使えずとも一個人としてでも力になれるぞ」
「そうだな、難民への対応については正直経験不足で苦慮している面が多々ある。相談させてくれ」

 そもそも俺は一介の剣士、政治家でも退魔師でもない。難民となった妖怪達を急に預けられても、どうしていいのかそもそも分からない。クロノ達の協力は実にありがたかった。
話に聞いたところ、リンディ達本局側のみならずゼスト隊長達本部側でも異世界での難民問題に関わった経験はあるらしい。地球より遥かに広い世界だ、難民の一つも出てくる。
ロストロギア関係の事件となれば、国家レベル規模で被災者が出てしまう。世界規模の破壊が起きれば、国や世界を失った難民が出るのは仕方がない。そうした対応もしてきたのだという。

だったら難民の受け入れ先くらいありそうなものなのだが――

「管理外世界がネックとなるのか、どうしても」
「だから言っただろう、君の苦労は理解出来ると」


 本当に天国でもあればいいのだが、クロノ達の善意だってどうしても限りがある。何でもかんでも受け入れられるほど、この世界は優しくなんてないのだ。
そう考えると、見捨てるという選択肢が一番早い解決なのだろう。恐らくクロノ達も、そうした選択があったはずだ。悩んで、悩み抜いて――解決できなかった事も、あったのだ。

だからこその、理解。彼らに全てを押し付けられなかった。



*****




「今度は、僕達からの交渉をさせてもらいたい――聖王のゆりかごより発見された聖遺物、蒼天の書の分析作業について話し合いたい」






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2017年10月07日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十五話」予告編

FGO。明日のマチ★アソビによるFGO情報の発表が気になる(´・ω・`)>挨拶









*****



「――つまり難民となった多くの妖怪達の為に、未開の地を開拓する許可が欲しいと?」
「次元世界には、今でも手付かずの土地が残っているだろう。住めそうな土地を紹介してくれ」
「それを執務官である僕に堂々と求めるとはいい度胸だな、宮本!」

 若手キャリアのエリート執務官様に懇願してみたが、怒られてしまった。俺にしては珍しく事前に手続きしたのに、怒られる結果は同じだというのは納得がいかない。
夜の一族の姫君達に国内封鎖する勢いで引き止められてしまったが、必死で帰国を果たした俺は早速入国管理局を通じてクロノ達に面会を求めた。
彼らはここ管理外世界へ左遷された身分だが、だからといって地球に引き篭もっている訳ではない。職権自体は与えられているので、通常業務は行えている。

次元航行艦アースラで巡回業務を行っていた彼らにアポイントを取り、此度の戦争の経過報告を行ったのだが――


「何でだよ。どうせ管理外世界として放置されている惑星とか世界とか、腐るほどあるだろう。妖怪の住処にするくらい、かまわないじゃないか」
「君が降伏させた妖怪達は、反人類を語っていた勢力だと報告にあるぞ?」
「うむ」
「平然と頷かないでくれ!? 誤解を恐れずに敢えて言わせてもらうが、テロリスト予備軍を確保する真似はさせられない」


 テロリストという表現は過激ではあるが、そもそも全人類抹殺に賛同していた魑魅魍魎である。時空管理局執務官に言われてしまえば、全くもって反論できない。
人類抹殺の最先鋒だった天狗一族は、戦争までふっかけて来たのだ。表沙汰にならなかったのは天狗一族ではなく、俺が率いる白旗が配慮したからだ。
万が一主要各国に存在がバレていれば、全面戦争となっていただろう。ユーリ達や妹さんがいたから穏便に制圧出来たが、隕石を落とす力すら持った連中である。相当、やばかった。

本気で世界に反旗を翻していれば全人類抹殺とまではいかずとも、主要各国に隕石の雨が落ちていたかもしれない。


「妖怪達の原理は弱肉強食、強い者に従う原則が徹底されている。俺達が実力で鎮圧したから、奴らは必ず従うさ」
「更生させたと言いたいのだろうが、口では何とでも言える。敗北したから、世界を乱した罪が贖える訳ではない」

「ちっ、分かったよ。無理を言ってすまなかった、じゃあな」


*****




「――待て、聖王教会に掛け合うつもりだろう」
「なぜ、俺の行動を先読みできる!?」
「君はすぐ安易な方向に流されるからだ。君がきちんと納得するまで、僕は帰さないぞ」
「拘束する権利はないだろう、離せ!?」
 




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2017年09月30日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十四話」予告編

FGO。ダヴィンチちゃんアップ、水着ネロ様を召喚した後だと微妙である(´・ω・`)>挨拶









*****


 反人類勢力と呼べば大袈裟に聞こえるが、全人類の滅亡を真剣に願っているのはほんの一部であるようだ。天狗一族はその代表であり、最大勢力と言ってもよかった。
この勢力に加わっている大半の妖怪達は、結局のところ自分達の利益を求めているだけだ。現代社会は人類が構築した以上、人類が排除されれば廃墟の世界が残されるのみだ。
有力な勢力であった天狗一族の尻馬に乗れば、安泰。実に庶民的だが、そうでもしなければ妖怪達は生き残れない時代なのだろう。伝承や伝説は、時が経てば消えてしまう。

そうした反人類勢力を説得すること自体は天狗一族に任せれば容易いのだが、全勢力を取り込める程俺の器は広くない。

「どうして俺が連中の面倒まで見なければいけないんだ。お前らがやれよ」
「私共としても王子様にご面倒をおかけするのは本意ではございませんが、"夜の一族"に取り込まれる事に反対する者達が多いのですわ」

 天狗一族の主戦場は海外だったので、夜の一族の姫君達とコンタクトを取るのは難しくなかった。長であるカーミラの元へ、全員が馳せ参じてくれた。直接呼び付けてもいないのに。
婚約者であるヴァイオラは天狗一族との戦争と聞いて、クリステラソングスクールを休んでまでドイツまで駆け付けてくれた。夫の帰りを待つのは妻の務めとの事、剣士の嫁候補と名乗るだけの気概はある。
セミロングとなったイギリスの妖精は少女から女となって美しさが磨かれており、他人には見せない微笑みで俺の無事を喜んでくれた。戦争と聞けばやはり心配となるらしい、無傷であった事も大きい。

何より直接逢うのは世界会議以来だ、異世界へ出向していたのもあって随分長く感じられる。携帯やネットで話すのもいいが、やはり直接逢うのとでは訳が違う。男と女とでは、特に。

「夜の一族は妖怪達の中では、今や最大勢力なんだろう。歴史も長い一族の庇護に入れるのであれば、安泰を願う連中にとっても本望な筈だ」
「良くも悪くも長きに渡る歴史が今の複雑な因果を招いているのだ、下僕よ。我から言わせれば下らぬ因縁にしか思えぬが、夜の一族に対して複雑な感傷を抱く者達も多い」


*****



「……人間と妖怪との確執の方が長いように思えるのだが」
「今は、人の世の時代だ。長いものに巻かれるのは何も、人だけの理ではない」
 




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2017年09月23日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十三話」予告編

FGO。マーリンピックアップ、惨敗でした(´;ω;`)ウッ…>挨拶









*****


 妹さんと山神との決闘に決着がついた事で、天狗一族と夜の一族との戦争は終結。人妖融和を掲げた俺の勝利は、歴史の影で囁かれる程度の戦績で幕を閉じた。表沙汰に出来ないので当然だが。
自然の形態を歪ませる大規模戦争であっても、ユーリ・エーベルヴァインの強力な結界の中では世界に何の影響も与えない。世界の人々は何も知らず、今日という日を平穏に生きている。
天狗の長である山神を討伐、天狗の強者達を龍の精鋭者達が屈服させて、天狗一族は降伏。反人類の最先鋒だった天狗一族の降伏は、人外社会に大きな激震を起こしたと言える。

人妖融和を掲げている以上、俺も他人事では済まされない。非常に面倒だが、戦後処理は確実に行っておく必要があった。孤独が、恋しい。


『我らの理想を妨げる怨敵を、たった一戦でよくぞ討伐した。やはりお前こそ、我が下僕に相応しき戦士である!』
「お褒めに与り恐縮とでも言っておこうか。一応お伺いを立てるが、天狗一族はどうする」
『即刻一族の長の首を刎ね、蝙蝠の餌にしてくれる。愛しき下僕の命を狙った挙句、我が一族の面子を踏み躙ったのだ。一族皆殺しでも飽き足らぬわ』
「蝙蝠に何を食わせるんだ、お前は」

 夜の一族の新しい長カーミラ・マンシュタインは、ご立腹であった。戦功を機嫌良く讃えながらも、謝罪賠償請求を無視した暴挙に堪忍袋の緒が切れている。
無茶苦茶だとは言わなかった。一族だと名乗っているが、人外社会において夜の一族とは国家に等しい勢力である。威厳を保ってこそ国家、舐められたら終わりだ。
謝罪賠償請求を行った使者に危害を加えた上に、夜の一族に宣戦布告を行ったのである。これほどの暴挙を平然と行われて呑気な顔で許していたら、夜の一族全体が侮られる。

人外魔境にとって、討伐とは人殺しとイコールではない。殺し合いですら彼らにとっては手段でしかなく、命の価値は問われない。

剣士にとっても同様である。高町なのは達ならば自分の命が狙われようと許せる器量を持っているが、剣士は敵の命を斬る存在。命を断つ事に怯えているようでは務まらない。
此度の戦は名目上、夜の一族と天狗一族の戦争。実際は俺と山神との私闘であり、主義主張の激突でしかないのだが、侵略戦争の大義なんて所詮は名目に過ぎない。


*****



夜の一族の長の意向を承った上で、こちら側からの要求を伝える――カーミラの了承を得たところで、俺は敗北者と最後の交渉を行った。






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2017年09月16日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十二話」予告編

FGO。超高難易度イベント「幽谷にて」、クリアーできず。山の翁、強すぎる(´;ω;`)ウッ…>挨拶









*****


 月村すずかは、受動的な少女である。強さを求めて日々修行を積んでいるが、最強を目指していない。友人知人、家族や仲間であろうと果し合いを求められても断固として断る。
競争社会の中で生きながら、他人との競争を一切行わない。他人と自分を比較せず、社会や世界に埋もれて生きている。他人に興味を持たず、自分に関心はない。
自己否定も自己肯定もせず、自分の生き方に沿う人生。一族より孤独と囁かれていた少女は今、孤高として讃えられている。月村すずかという概念が独立した、存在。


妖怪ともいわれる伝説上の生き物は、彼女を目にして思い知る――この少女こそ世の理を超えた存在、"妖"であるのだと。


「夜の一族の王女……これほどの存在とは!」
「月村すずか、剣士さんの護衛です」

 妖とは日本古来のアニミズムや、八百万の神に深く根ざしている存在。この者の存在こそ、森羅万象に神を見出せる在り方。古来より人が恐れ、そして畏れられていた存在。
時代毎に人が超自然現象と感じる事象の範囲は異なるが、過去の時代へ至るほどにその範囲は広かった。だからこそ他ならぬ天狗の長、歴史の目撃者は恐れ入る。
否定的に把握された存在や現象は妖怪になりうるという表裏一体の関係がなされていた天狗にとって、孤高の存在は絶対的に許せないものであった。
思い出話は美しく、過去は何よりも残酷だ。昔と今を比較してしまえば、自分が変わってしまったと思い知る。

老いてしまったのだと、思い知らされるから。

「あり得ぬ……あり得ぬ筈がない。貴様のような妖が今の世に、存在できる道理はないわ!」


*****





「貴方の言っている事は、正しいです」






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2017年09月09日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十一話」予告編

FGO。ネロ祭開催、スキル石のボックスガチャということで鬼のように回しまくります( ゚д゚ )クワッ!!>挨拶









*****


 人にて人ならず、鳥にて鳥ならず、犬にて犬ならず、足手は人、かしらは犬、左右に羽根はえ、飛び歩く者。伝承にみえる天狗一族の長は、白髪の老人であった。
山岳信仰の深さを物語る山神である天狗の長、山伏を中心とする天狗の信仰は仏教に続く神秘観山岳信仰に結びついており、一族の頂点に立つ長は神威の域に達している。
天狗として世にあだなし、業尽きた後も再び人身を得ており、自尊心と驕慢を体現したかのような容姿。一本歯の高下駄を履いて、羽団扇を持って君臨している。

俺を睨みつける視線は苛烈そのもので、その眼光で人の命を奪える鋭さを秘めている。


「再び相見えたな、人の子よ」
「戦場での再会とは因果なものだな、天狗の長よ」

「……邪悪なる龍を率いるその器、如何にして磨き上げた。平和に濁りし日輪の国で手に入れたとは到底思えぬ」
「命短し人の時間が、俺を育ててくれた」
「ほざきよるわ。人妖融和などという夢想を唄うものが、人外魔境に飛び込んだというのか」

 無表情で肯定する。虚言を述べるのは無意味、さりとて真実を説明する間柄ではない。無言での肯定は真実とは遠いが、必ずしも否定とは為りえない。
異世界ミッドチルダのベルカ自治領、あの聖地は戦場であった。猟兵団や傭兵団、聖王教会騎士団に時空管理局、人外の怪物に戦闘機人、魔女にマリアージュ、挙句の果てに神の出現。
三ヶ月間の悪戦苦闘が、俺を鍛えてくれた。剣を捨て、剣の意欲も失ってしまったが、人として得られたものは大きかった。だからこそ、向き合える。

かつては恐怖していた山の神を相手に、同じ土俵に立てている。


「共存を唱えながら、強敵を排除するというのか」
「理想との矛盾を追求しているつもりならば、この戦争における本質を理解していないと言わざるを得ないな」
「どういう意味だ」
「お前達が見る人の愚かな歴史とは、決して繰り返されてはいない。あんたと俺との戦いは、人と人外との戦の歴史に連なるものではない。
今日此処で初めて、決するものだ。お互いの理想を背負った上で、敗北を決める。その為の戦いだ」

「人と天狗ではなく、儂とお前との宿命を決する戦――さりとて」
「お互い、部族を率いる者。ゆえに、戦争となる」


 部族同士の一騎打ち、一族を率いる者との決闘とは単純な一対一とはならない。王と王、二人の王による決闘はお伽噺でしか描かれない。現実における戦争は悲惨の一言に尽きる。
可能な限りの手を尽くして、白旗と天狗一族との戦争にまでこぎ着けられた。人と人外との決戦であれば、世界を巻き込む戦乱となっていただろう。
この構図にまで持っていくのに人脈によるコネを使ったというのだから、人とは何とも罪深い。いざ尋常に勝負と、単純に持っていければどれほど楽であったか。

だからこそ俺は、戦争の渦中でこう叫ぶのだ――ここまで導いてくれた人達に、報いるために。



*****





「剣士として、"いざ尋常に勝負だ"」
「――人間風情が、小癪な」






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2017年09月08日

「Eternal Advance Chapter 22 "Singing voice of a spirit" Action12 願寺」予告編

FGO。ネロ祭開催、スキル石のボックスガチャということで鬼のように回しまくります( ゚д゚ )クワッ!!>挨拶









*****


"マスターの生命反応を感知"
"見つかったのね! 何処に居るの!?"
"……"
"何処に居るのよ、ソラ。早く教えなさい!"

"感知できないのですか、ユメ?"
"っ……"

"『負の意識』に脅かされたのですね"
"う、うるさい、うるさい!"
"人を知ることで、人の負に触れる。負の意識に脅かされたのであれば――"
"黙れと言っているでしょう!"


"貴女は、人を知らなかったのですね"


"し、知っているわよ。人間なんてどいつもこいつも、バカ揃いの無能じゃない!"
"マスターは人間ですよ"
"ますたぁーは特別。ただ一人の、ユメのますたぁーだもん!"
"カルーアと呼ばれる赤子も、人の子です"
"あの子はこれから、おねーちゃんのユメがきょーいくするの!"

"貴女を友達というシャーリーという少女も人間です"
"あ、あんなの、単なる家来で――"


*****




"貴女に歯向かったツバサは、殺さないのですか?"






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2017年09月02日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第五十話」予告編

FGO。クラス別ピックアップ開始、星五アサシンがほしいのですが恒常なんですよね(;´・ω・`)>挨拶









*****


 伝説の聖王オリヴィエ・ゼーゲブレヒト本人が俺の身体を的確に動かす技法、ネフィリムフィスト。この技には、未熟な剣士において致命的な欠点が存在する。
欠陥ではなく、欠点。荒御魂オリヴィエ・ゼーゲブレヒトが繰り出す技そのものは完璧であり、完成された聖王技を持ってすれば御神流奥義の一つをも体現出来る。
ただし俺の身体を使用しているとは言え、俺を動かしているのはあくまで取り憑いた荒御魂本人。俺の知識を完全共有して、師より学んだ技を発現してくれたのだ。


つまりネフィリムフィストを解除してしまうと、俺自身では技の再現が行えない。体が全く覚えてくれないのである。


*****





『格闘ゲームでどれほど勝利を積み重ねても、強さを讃えられるのは操作するプレイヤーだもんね』
『何を言っているのか分からないが、微妙に間違えている気がする』





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2017年08月30日

「Eternal Advance Chapter 22 "Singing voice of a spirit" Action11 闇紅」予告編

FGO。クラス別ピックアップ開始、星五アサシンがほしいのですが恒常なんですよね(;´・ω・`)>挨拶









*****


 痛みで目が覚めた時、カイ・ピュアウインドは自分が生き残った事を実感した。
死んでいればそもそも痛みなど感じない。大気圏で焼かれていたら、痛みどころの話ではないだろう。一か八かだったが、惑星の地表までは着地出来たのだろう。
着陸ではないのもまた、この痛みが証明している。無事に着陸出来ていれば、全身に痛みなど感じない。着陸より着地、着地よりむしろ不時着に近い。

墜落にまでなっていれば、地表面に激突して死んでいただろう。


(くっ……コックピットは頑丈なんだが、衝撃で放り出されたか)


 惑星に辿り着けるように必死で機体を操縦したのだが、上手く着地する余裕まではカイにはなかった。
宇宙船を想定されたコックピットは、単なる衝撃で開閉したりはしない。となれば、よほどの衝撃や負荷が伸し掛かったのだろう。
そういう意味では墜落に近いのだが、生きているだけでも幸運と言わざるを得なかった。痛みこそ酷いが、身体の内部からの違和感はない。

出血でもしていれば体温が低下していただろうが、少なくともカイは血を流している様子はない。

 

*****





(ぬぐっ……骨まで折れていないみたいだが――た、立てない……!?)






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2017年08月24日

「Eternal Advance Chapter 22 "Singing voice of a spirit" Action10 青路」予告編

FGO。メイドオルタ爆死で石を消費したので、メイヴピックアップは諦めます(´;ω;`)ウッ…>挨拶









*****



 ――磁気嵐に飲み込まれたその瞬間、カイ・ピュアウインドは作戦の継続を諦めた。

本作戦における根幹は、自分が握っている。傲慢や過信ではなく、スーパーヴァンドレッドを構成する一部としてカイは自分をそう認識している。
スーパーヴァンドレッドは強力無比な兵器だが、唯一と言い切れる欠点が存在する。人機一体に必要な部品が多すぎて、一部でも欠ければ成り立たなくなる。
要塞として利用していたスーパーヴァンドレッドが構成出来ない以上、作戦の継続は行えない。

あくまでも、自分一人においてのみ。


(後の事は、青髪に任せよう)


 自分は作戦を継続できなくなったが、作戦継続に必要な仲間達は多くいる。彼らに任せれば、何の問題もなかった。
故郷を出てから、半年以上。カイ・ピュアウインドにとって最も変化した部分は、まさにこの点にある。自分だけを、頼みにしない事。
英雄願望は今も変わらずに持っているが、自分一人がヒーローである必要はない。自分の代わりに誰かが守ってくれるのであれば、自分が無理をする必要はない。



*****




メイア達なら、安心して任せられる――だからこそ、自分一人の命を守れればいい。






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2017年08月19日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第四十八話」予告編

FGO。水着オルタ様、召喚に失敗しました_| ̄|○>挨拶









*****



 管理外世界である地球でも国境線一つ超えるのに面倒な手続きが多くあるのだが、次元世界そのものを超えるとなるとコネでもなければ不可能と言える。人外となれば、尚更に。
魔龍の姫プレセア・レヴェントンとの取引を取り纏めた後、謁見を求めていた龍族の使者と会って交渉。見事な角を生やした若き交渉者はプレセアの無事を確認し、ようやく安堵した。
龍族の王が取引に応じている為交渉そのものはスムーズに進み、一介の剣士でしかない俺でも十分話し合う事は出来た――勿論、教会関係者にも同席して頂いて。

元々、既に決着が付いていた勝負である。敗者に対して勝者が歩み寄りを見せれば、簡単に食い付いてくれる。戦功による恩赦という着地点は、戦闘民族の誇りを欠かさずに済ませられた。

「戦場は貴様の祖国、天の国か。我ら龍族が踏み入ってもかまわぬのか」
「全面戦争とは言え、大事にするつもりはない。戦いを仕掛けてきたのは天狗一族であれど、殲滅戦を仕掛ければ人妖融和の妨げになるからな。
いざ尋常に勝負とはいかずとも、一般の民を巻き込む総力戦は行わない。少数精鋭による武力戦で挑むつもりだ」
「軍事力を用いて政治目的を達成するつもりか。自衛や利益の確保を目的であるのであれば、理に適った行為だな。やや生温いが、取引に応じた以上は従おう。
一族の中から選りすぐりの実力者達を選出し、貴様の部隊に加える。好きに使うといい」
「お前が連中を率いた方が効果的だろう。恩赦目的とは言え、此度の戦時に一族の全てが納得している訳でもないだろうに」
「士気に関わる事を懸念しているのであれば、心配は無用だ。我とバハムートを討伐した聖王の実力を疑う者など誰もいない。
それに人妖融和なんぞという大層な理想を歌うのであれば尚の事、貴様が部族を統率してみせろ。我は自らの自由を得るべく、一兵卒として戦う」


 龍族を率いる長というだけあって、単なる戦狂いではない。一介の戦士の矜持に拘りながらも長としての立場を忘れず、周囲が納得する外交的理由を提示している。
俺とて一介の剣士、自ら剣を取って戦場を駆け抜けたい欲求は大いに持ち合わせている。しかしながら実際に剣を持って突撃しようとしたら、護衛団や騎士団が慌てて止めに入るだろう。
仲間を率いる立場であれば時に、個人の自由なぞ許されない。捕虜となったプレセアも同様だ。個人として暴れ回ってしまうと、部族を率いる意味がなくなる。部隊ではなく、ただのチンピラ集団となる。

ゆえに指揮権を俺に委ねて武力解決による手柄を譲り、プレセアは一兵卒による戦功で龍族としての恩赦を勝ち取る腹である。個人的に嫌だが、応じるしか無かった。


「龍族との交渉は成立したので、俺は失礼させてもらう」
「おほほほほほ、何処へ行こうというのですか陛下。次は聖王教会関係者一同に説明して頂きますわよ」
「いたたたたた、爪が肩に食い込んでめっちゃ痛い!? お前が色仕掛けでも何でもして連中を納得させてくれよ、ドゥーエ」
「今の私は聖王教会のシスター、神である陛下に捧げた身。現神が降臨しているのであれば色仕掛けは不敬だと受け止められてしまうのですわ、残念ながら」
「お前が自分から公言しているんだろう、それ!? 戦略的支援の手段を自ら潰してどうする!」
「フフ、陛下が私を放置するからいけないのですわ。つれない男の興味を引くのもいい女の努めなのです、さあ参りましょう」
「実は怒っているんだろう、お前!? 面倒事を押し付けたのは悪かったら解放してくれ、ぬおおおおお〜〜〜!」

 敗戦国との交渉を取り纏めた後、聖王教会との調整を行わなければならない。立場上俺は聖王教会の代表となっているが、あくまで"聖王"という神輿。ベルカ自治領は聖王教会が統治している。
宗教国家にとって、国家元首は信仰やベルカ自治領内における信徒達の規模で成り立っている。一神教であれど、政治と宗教は切り離せない。宗教代表者として、政治関係者を統率する義務が生じる。
俺は"聖王"となった後ローゼを救世主にして聖地を去ったが、後継者を名乗るディアーチェがその後政治統治機構を見事に構築したようだ。代表者の意見が行き届くように洗練されていた。

龍族の対応で随分と揉めた穏健派、過激派の派閥争いも、実のところ落とし所を求めていたようだ。俺が責任を持って龍族との交渉を行ったと聞いて、皆が一様に安堵の表情を見せた。

政治家は派閥争いが大好きだと勝手に勘繰っていたのだが、権力闘争も終わりが見えないと庶民のようにウンザリするらしい。両派閥が納得する理由を持ち出されたとあれば、歓迎する他はない。
戦功による恩赦は両派閥にとって百点とはいかず指摘や意見が続々と出てきたが、その点についてはドゥーエや司祭様が上手く取り成してくれた。彼らとしても利権を得る上での交渉は必要なのだ。
昔は嫌悪していた利権争いも派閥勢力の維持や拡大と考えると、自分なりには共感出来る点もあった。自分一人の恩恵なら簡単だが、自分を支持する者達への利益も必要とあれば彼らの苦労も伺える。

聖地の覇権争いで薄汚い宗教権力者達は一新されているので、清廉潔白とは言わないにしろ今の政治関係者達は実力主義の権力者達。彼らになら、今後の交渉は任せられる。


「お疲れ様でした、陛下。続きまして、時空管理局との交渉をお願い致しますわ」
「……お前に一任した筈だぞ、クワットロ」



*****




「はい、一任"させられた"貴方様のクアットロでございまーす――三日ほど寝てないのでよろしくお願い致しますわね、陛下」
「どうも申し訳ありませんでした、どうぞお休み下さい」






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2017年08月12日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第四十七話」予告編

FGO。水着ネロ様、見事にゲットしました。この調子で水着オルタ様を迎えますぜ(ΦωΦ)フフフ…>挨拶









*****



 寵愛されていると聞いていたのだが、彼女は別室で待機させられていた。プライベートルームへの入室は、セレナ以外許されていないらしい。
俺の場合高貴なカリーナお嬢様への面会が許されたというより、時代劇のお役人様よろしく引っ立てられたという印象が強すぎる。聖地へ来るなり、強制連行させられたからな。
別室は愛らしいぬいぐるみや玩具、アンティーク品等で満たされており、お嬢様のお気に入りが並べられている。女の子の理想とも言える愛らしい部屋も、戦士の休息には到底向かない。

ゆるキャラ効果によりお嬢様から快くご許可頂けて、魔龍の姫プレセア・レヴェントンとの面会が叶った。

「大事にされていると聞いていたんだが、心なしか痩せた印象があるな」
「生き恥を晒して飼い殺しにされている日々だ、痩せ衰えもする」

 聖地を舞台に、互いの生死をかけた一大決戦を行った相手。恐るべき魔龍の戦士プレセアは首輪に繋がれて、自らを売った相手に容赦なく牙を剥いた。
飼い殺しの日々に追いやった怨敵に逆上しないのは、曲がりなりにも戦士としての矜持があるからだろう。敗北を受け入れることこそ、敗者に与えられた唯一の誇りなのだと分かっている。
見境なく牙を向けるようでは、野良犬と変わらない。剣士が武士としての身分を与えられたのは、辻斬紛いの真似事をしなかったからだ。剣士は剣を振るうのであって、剣を振り回す者ではない。

並々ならぬ殺意を向けつつも、冷静に相対する彼女は紛れもなく龍の王者であった。

「戯れに我の元へ足を運んだのではあるまい。我が一族より使者が送られた事は、我の耳にも届いておる」
「……自身の進退には興味がなさそうだな」
「我は貴様に敗北した。敗者の我を勝者である貴様がどうしようと、我の関知する事ではない」

 使者が何を望もうと――龍の一族が何を願おうと、所詮は民の声に過ぎない。絶対王者として君臨していた姫は、己の矜持を第一とする。戦士の一族としての礼儀であった。
民主主義国家に生まれた俺からすれば理解し難き意思であるが、剣士としての生を歩む者からすれば共感出来る部分もあった。他人か自分か、俺は常に己に問いかけていた。
最近では他人を優先する事が多かった自分でも、常にこの選択肢は脳裏に浮かぶ。絶体絶命時に剣を捨ててまで我が子を助けた未熟者であろうとも、やはり自分はなかなか捨てられない。

栄光を掴んだ者からすれば一族を率いる立場であろうと、王としての矜持を優先するのだろう。その強さこそが、百姫夜行の世界を生きる手段なのだから。


「龍姫プレセア・レヴェントンと、魔龍バハムート。聖地を乱を招いたお前達の罪は重く、聖地の民達も処刑を望む声が出ている」
「ふん、神の慈悲を唱える者達であろうと所詮は人間。恐怖は信仰では乗り越えられまいよ」


 プレセアは鼻で笑い飛ばし、俺は無言で肯定する。神を信じぬ者からすれば、神を信じる者達の崇高な念は理解出来ない。素手で生きる術を、俺達は知らない。
神の慈悲をどれほど訴えようと、いざ自分達の命が脅かされれば、刃による断罪を望む。彼らはその贖罪を天罰と呼び、俺達は処刑であると断ずる。
ミッドチルダにおける法は次元世界にまで広がる分、複雑であり怪奇でもある。重犯罪者を許す寛容さと、軽犯罪者を裁く無情さを、矛盾を孕んで法に刻んでいる。

聖王教会は今でも論議を続けているが、平行線を辿っている。分かりきった結論である。先延ばしにし続けたその先に――



*****





"聖王"による、鶴の一言を待っている。






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2017年08月05日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第四十六話」予告編

FGO。水着オルタさんが待ち構えているので、ホームズさんは余裕でスルー(´・ω・`)>挨拶









*****


 休暇を兼ねた里帰りだったのだが、問題が山積している為に渋々異世界ミッドチルダへ行く事になった。個人の問題が解決していないので、出戻り感が酷すぎて参る。
三ヶ月前と違って海鳴に入国管理局がある為、ベルカ自治領への直通ルートが存在する。闇の書関連の任務も兼ねているので管理局の承認も早く、素通りの感覚で聖地へと転移出来た。
長期滞在の予定はないので同行者は少数、護衛として聖騎士が同行。関係者としてディアーチェが同行、闇の書の関係者としてのろうさとザフィーラが表向き白旗要員として一緒に来てくれた。


妹さん達は"特命"により別行動中だが、白旗には有能な仲間達が多いので人手には不足しない。


「さて、今日はホテルで荷物を降ろしてのんびりと――」

「まあ、早速お嬢様が滞在するホテルへ足を運んで頂けるのですね。お嬢様に忠実なそのお気持ち、ありがたく頂戴いたしますわ」
「セレナさん!? 今日の帰還は教会にしか伝えていないはずなのに、何故此処にいる!」
「貴方様の女であらせられる娼婦様が、ご機嫌麗しくカレンダーに丸をつけておりましたので」
「しまった、あの女は教会通だった!?」
「ささ、参りましょう。貴方様の不在でお嬢様が退屈されておいでで、実にご立腹でした」

「放せ―!?」


 女の細腕だというのに全く抗えずに、出だしから拉致されてしまった。俺に忠実な妹さんならば撃退してくれた筈なのだが、聖騎士は同じ協会関係者なので俺の帰参にはむしろ賛成の立場。
のろうさ達には全く期待していない。案の定完全清楚なセレナさんに高級菓子で歓待されてご機嫌、高級車でのVIP待遇にディアーチェまで王様気分で悠々と乗り込んでいる。
初日から予定を狂わされてしまうが、全体的なスケジュールには影響しないので諦観気味に連行するしかない。どのみち、お嬢様には会わなければならなかったのだから。

できれば教会に事前に話を通しておきたかったのだが、仕方がない。こっち方面から根回ししておこう。



*****



「よくもこのカリーナをこれほど長く待たせましたわね。初めてですの、カリーナをここまでコケにしたお馬鹿さんは」
「お嬢様、どうぞ落ち着いて下さいませ。他ならぬ旦那様の事です、必ずお嬢様を驚かせる立派な理由がありますわ」
「なるほど、伺いましょう。言っておきますが、下らぬ理由でしたらその首を刎ねますの」

「勝手にハードルを上げておいて酷い!?」






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2017年07月29日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第四十五話」予告編

FGO、2017水着イベント決定。織田信長、ニトクリス、アルトリアオルタの3人が確定!>挨拶







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 "夜天の魔導書"の主である八神はやてに、"闇の書"に関する情報を連携した上で現場の全てを語った。薄々察していたのか、魔導書や守護騎士達の暗部に触れてはやては唇を噛み締めた。
結局のところ、事の全てが明らかとなればどうなってしまうのか、予測するのは困難だった。闇の書は過去の遺物であり、夜天の魔導書は現実にあり、蒼天の書が未来への産物として残されている。
俺達が隠し立てしている秘密は八神はやての存在のみであり、魔導書本体や魔導書より生み出された存在については徐々に明らかにしている。はやての存在だけは、確実に表沙汰にしない。

その代わりに俺が浮き彫りとなってしまう事に対してはやては抵抗があるようだが、俺にとってはもはや笑い事でしかなかった。

『"聖王"に祭り上げられた時点でもう今更過ぎる。危険とされる魔導書の主だと誤認されても、今更俺は困らないよ』
『わたしだけじゃなく、うちの子達の事でも良介に迷惑かけてるやんか』
『タダ働きじゃない、彼らには俺の私情で力となってもらった。剣士にだって、義理や人情くらいはあるさ』
『……分かった。わたしは、良介を信じる。管理局とか教会とかじゃなくて、良介のことを信じてわたしを預けるわ』

『お前本人はローゼのアホと違って、何の問題もないからな。さほど面倒というほどでもない。
ただそれはあくまで俺の私見であって、本当に何の問題もないのか分からない。だからこそ』

『どのみち明日通院の予定やったから、一緒に検査もしてもらうわ。でもほんと、元気そのものなんやけどね――足も絶好調やしな』


***



『よし、明日の飯をかけて徒競走でもやるか』
『生憎やけど、ドラゴンさんと戦うような人と競争するのはNG』





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2017年07月22日

「To a you side 第十楽章 田園のコンセール 第四十四話」予告編

リリカルなのは劇場版、本日より公開!>挨拶







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 夜天の魔導書と蒼天の書、守護騎士達とシュテル達。厄介極まりない問題に対して、他ならぬ時空管理局側と今日の会議で折り合いがつけたのは非常に大きい。
幸運だったのは、グレアム達のような強硬派があの場に居なかった事だ。危険なロストロギアは封印すべきという主張は、次元世界の管理面で言えば正しい。ローゼの場合も悪戦苦闘させられた。
夜天の魔導書が闇の書にまで変貌したのは、悪質な改竄が行われた影響。元に戻す手段や修繕する方法がない以上、封印処置は無難かつ安全だ。反論の余地は一切ない。
闇の書が危険なロストロギアとして扱われてしまえば、その魔導書から生まれたシュテル達や守護騎士達の存在も危うくなる。守護騎士達は誕生した当時は物騒な連中だったしな、タイミングにも救われた。

根本的な解決にはなっていないが、俺にとって一番の前進はクロノ達に打ち明けられた事だろう。隠し立てしたまま発覚してしまうのが、一番最悪だったからだ。


「聖王教会側が蒼天の書を分析してデータ提供、時空管理局側は保有している闇の書の情報を提供。我々にとっては、最も有益な取引だな」
「蒼天の書はマスタープログラムである管制人格の彼女が太鼓判を押す安全性を確保しており、教会側に分析されても一切問題ありません。
蒼天の書の安全性を堂々と担保できる上で、管理局側が秘匿する闇の書の情報を入手出来るのは大きいわ」

「本来ならアタシらがいれば闇の書の情報なんぞ貰っても意味ねえんだが、改竄されているとなれば問題だからな」
「我々の主本人にも危険が及びかねない。慎重に事を進める必要がある」

 先日に引き続き、夜分遅くに集合をかけて守護騎士達に進捗状況を報告した。彼らの身辺に関わる問題なので、本人達も真剣に討論している。
大将のシグナムや参謀役のシャマルの分析は実に的確で、状況を正確に把握してくれている。比較的楽観的だったヴィータも慎重な姿勢を見せており、ザフィーラも同調している。
理想的に事を進められたのは、アリサやディアーチェの的確な指摘と意見によるものだ。何事も考える癖こそついたが、頭を使ったからといってすぐに良くなるものではない。知恵熱とか出るしな。

守護騎士達も俺と同じく、時空管理局側に闇の書の存在を伝えられた事が大きいと考えている。あくまで発覚ではなく、提供という形で。


「ユーリ達の出生については、概ね蒼天の書に起因出来そうだ。ユーリ達の強大な力が蒼天の書、つまり聖王の聖遺物によるものだと分かれば説明がつけられるからな」
「正体不明の謎の力よりも、聖王による奇跡だと捉えてもらえるのであれば僥倖だな。不明なる力ともなれば、ロストロギア等の未知に繋げられかねない」
「問題は私達ですね……いっその事全て秘密のままに出来ればいいけれど」

「アタシ――じゃなくてのろうさやザフィーラが、白旗の勢力として加わっているからな。聖王教会の今後の出方次第では、管理局側がアタシらを調べに来る危険もある」
「一連の事件の黒幕とされる最高評議会により今、時空管理局という組織全体が変革されつつある。聖王のゆりかごを保有する聖王教会との関係も見直されるかもしれん。
そうなると聖地の代表である"聖王"と、聖王が率いる白旗がどうしても注目されてしまうな」

「蒼天の書も聖遺物として扱われる以上、無関係では済まされないだろうしな。クロノ達も蒼天の書を闇の書と誤認――いや、誤認じゃないか。ともあれ、疑惑は持っていた。
連中の情報量が以下ほどなのか分からんが、グレアム達が目をつける可能性は十分ある。今アリサがアリアとの相談で、探りを入れてくれているがな」


 シュテル達と同じく蒼天の書から守護騎士達が誕生したと説明は出来るのだが、時系列肉類が生じてしまう以上強引な言い分となってしまう。つまり、確実に疑われる。
ならばシャマルの意見通りこのまま隠していればいいのだが、ヴィータやザフィーラの懸念も的を射ているので悩ましい。聖地では戦争にまで発展して、実力を見せつけてしまったからな。
全員頭を並べて考え込むが、俺が強引に話を打ち切った。何事も一昼一夜にして成らず、全て結論有りきでは焦りによって論理が破綻しかねない。今日は一歩前進できたことを喜ぼう。

「話は以上だ。状況が進展すれば逐次、お前らにも連携する。今まで通り、いや今まで以上に日常を過ごしてくれ」
「分かった、お前には本当に世話になっている。お前の足枷とならぬように、問題行動は起こさぬように努めよう」

「私達はもう一蓮托生となったのです、変に一人で悩まずに私達に相談して下さいね。何かあれば、私も力になりますとも」

「おっ、随分積極的だなシャマル。さてはお前、ようやくこいつに絆されたな」
「此奴だけが妙に頑なであったからな、喜ばしい事ではないか」

「ち、違いますよ!? この人には婚約者までいるんです、不貞は許せません。きちんと私と向き合ってもらわないと」
「えっ、俺の態度が悪い事になっているのか!?」


 管理局よりも先に、肝心な事を済ませておかなければならない。


***




「お前達の主八神はやてについては、秘密にしよう。時空管理局や聖王教会は、魔導書の主は俺だと誤認している。その誤解のままで押し通す」






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