2016年03月19日

「To a you side 第九楽章 英雄ポロネーズ 第七十話」予告編

Fallout3、プレイ中。次の三連休でユニーク武器を集めてみせる(´・ω・`)+>挨拶





***


 ――振り返ってみると実戦経験こそあっても、俺には戦争の経験が一切なかった。木の棒きれを振り回して剣士を気取ろうとも、平和主義国家の日本では戦争が行われる事はない。徴兵もなく、呑気に生きて来た。
この聖地で戦乱が起きる気配は確かにあったが、実際に戦争が起きる事を想像していた人間は恐らくいない。聖地には聖王教会騎士団が治安を守り、ミッドチルダは時空管理局が法による守護を行っているからだ。
誰かが守ってくれるという確信は、自分では守らないという怠惰でもある。戦乱だの戦争だの危機感を募らせても、結局のところ俺も平和な世界で生きて来た一般人であり、甘ちゃんだったのだろう。


だからこそ――本物の戦争を目の当たりにして、棒立ちになってしまった。


 剣と血が飛び交う戦場に、信徒達が祈りを捧げる神は存在していない。戦場という非日常には、民衆が謳う正義の法は行使されていない。血と肉が焼け爛れ、強烈な臭気と殺意が夥しく蔓延していた。
地平線を覆い隠す黒い異形の魔物、地雷王の大群。召喚魔法陣を中心に湧き出てくる巨大甲虫の群れは広大な大地を我が物顔で破壊しており、局地的地震を起こして世界と人類を滅ぼすべく闊歩している。
破壊の権化を指揮するのは、黒衣の魔女。狂気と狂乱の魔力を十全に撒き散らしながら、かつて戦乱を巻き起こさんとしていた科学者を相手に、敵意と殺意の微笑みを浮かべて睨み合っていた。

血が迸るような戦火に燃え上がる戦場を蹂躙しているのは、装軌式戦車。ミッドチルダでは一般的な回転砲塔を持つ戦車で、比較的短砲身かつ大口径の砲を装備した対歩兵戦用の主力兵器。
六連装ランチャーに加えて、シーカーまで搭載されている誘導弾発射装置まで設置。撃ちっ放しまで可能とするアクティブホーミング式魔導弾が、戦場に雨あられと降り注いでいる。
実戦用ではなく、戦争用の最新装備。ハンドグレネードまで手にした戦争屋集団、猟兵団が柄付手榴弾まで用いて、聖地を荒らす障害を破壊している。対象が人間であろうと、一切の躊躇がなかった。

凍てつく大地を焦がす灼熱の戦場を、凛々しくも怜悧な殺戮集団が数多ある命を奪い去る。戦場を彩る殺戮の舞踏を舞うのは、対魔導式銃火器装備を搭載する殺戮の軍勢。冷徹な殺意が、戦場を血に濡らす。
望むと望まぬとに関わらず、美しく例外もなく破壊。万物を呑み込む死は、法や正義より平等に敵を討伐。金で雇われた暴力の傭兵達、破壊を約束された殺意の機械人形達。正義を成せと、悪が叫ぶ。
無慈悲に投下されているのは、M24型柄付手榴弾。弾頭部分に化学兵器を装填、噴煙の中舞い上がる麻痺性の毒ガスが戦場の狩人達を一瞬で無力化。許さぬと、ただ許さぬと、敵味方無く殺し続ける。


かつて魔天の空を覆っていた、漆黒の魔龍。空の覇者が見下ろしていた大地に鎮座、轟音と地響きを伴いながら白き旗の元に集った勇士達が結界を張り巡らせている。熾烈を極める地上戦が、繰り広げられていた。


「何やっているんだ、こいつら」
「……陛下」

 
 ベルカ自治領に刻まれている火柱、絶え間なく響き渡る銃声と魔音、人類と人外の咆哮に埋め尽くされており、敵を殺さんとする殺意が蔓延している。地の底より龍が昇り立つかのように、世界が慟哭していた。
震源地である戦場は絶え間なく地面を振動させていて、頭上から土砂や瓦礫類が降り注いでいる。魔物の山が高く積み上がっていて、何人もの戦士が倒れ伏している。されど、誰もが止まる気配がない。
争いを止めるべく、争いを起こす。戦争を止めるべく、戦争を起こす。戦いを止めるべく、戦い続ける。鉄臭い血の匂いが鼻につき、銃声が騒音のように鼓膜を震わせる。正義も悪もあったものではなかった。

初めて目の当たりにした戦争を前にして、心の底から込み上げてくるのは――煮え滾るような、怒りだった。義憤などでは決して無い。単純に、ただ馬鹿らしかった。



***





「我が騎士、アナスタシヤ。この馬鹿騒ぎを治めよ」
「かしこまりました」







今週末実装される新装備と改修装備って何だろう


→私のHP




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ジャンル:とらいあんぐるハート3×魔法少女リリカルなのは本
posted by リョウ at 11:11| 大阪 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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