2013年05月01日

「Ground over 第六章 スーパー・インフェクション その23 労働」予告編

完走賞品SRはやてさん、取れませんでした(´;ω;`)ウッ…>挨拶
















***



「どうした友よ、顔色が良くないぞ。今回も、友が立案した作戦は大成功だったではないか」
「……今はいいけど、この先に不安を感じてきたところだ。触れてくれるな」

 悠々と戦場から帰還した葵が、実に元気よく声をかけてくる。
装備している皮鎧も、手にしている武器も、何より本人も傷だらけなのだが、相変わらず元気いっぱいだった。
戦争を経験した人間はよくも悪くも変わると聞くが、葵は変わらず皆瀬葵だった。
超常現象を愛する、冒険者気取りの腐れ縁。戦いを経ても血には染まらず、夢を追っている。
冒険者になるのはこの男の夢でもあり、戦いに出向いたのもこの男の意志だ。
だが、仮にも自分の幼馴染を戦場へ駆り出した事に何も感じないといえば嘘になる。

常に科学者に必要とされるのは冷静な視点と、客観的な観点。そこに多少なりとも温度差があるのは自分の未熟と取るべきか、難しいところだ。

「いつも先々に至るまで難しく考えてしまうのは、友の利点だ。ゆっくり考えるといい」
「そこは普通、あまり難しく考えるべきじゃないとか、忠告するべきじゃないのか?」
「科学者が熟考しなくてどうする。友の独創的な発想は、常々考えているから生まれるのであろう。
ゆえに吾輩は友が考え出した作戦であれば、自分の命であっても躊躇いなく賭けられる」

 だから血で血を洗う戦場にも出れるのだと、葵の表情が物語っていた。
強い信頼こそが、揺るぎない信念を生み出す。葵の心の強さは、そこにある。
現代病に感染していた村人達を家から連れ出して、村の復興に尽力したキキョウも同じ強さを持っている。
他人を、仲間を信じ抜ける強さ。だから、彼らは決してブレない。
戦場においても心まで血に染まらずに仲間の無事を喜び、友の成功を祝える。

まあ、脳天気なだけかもしれないが。


「その覚悟はちゃんと持っていろよ。
王都への道のりは、想像以上に険しくなりそうだからな」

「ほう、どうやら何か情報を掴んだようだな。舵取りは友に任せている。
吾輩は友を信じ、友の王道を切り開くまでだ」



***




モンロー研究所>



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posted by リョウ at 01:55| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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