2009年04月04日

うそこメーカー

『うそこメーカー』>挨拶


※良介、うそこメーカーって知ってるかい?
そこの脳内メーカーというものが、君そのものをあらわしていたよ。
その他にも色々あるから試してみるといいよ


良介「脳内は前にやったから、今度は2009年の俺達を占ってみよう」

アリサ「――嫌な予感がするけど、『アリサ・ローウェル』と。書いたわよ」

良介「『宮本良介』と……ほら、結果が出たぞ」


『宮本良介とアリサ・ローウェルのおみくじ』


アリサ「やっぱりアンタが一緒だと大凶じゃない!?
しかも、ボケとツッコミとか言われてるわよ!」

良介「アリサはすぐボケるからな、やれやれ……」

アリサ「アンタでしょう、ア・ン・タ!!」


ミヤ(……素敵なお二人ですぅ、くすくす……)


***

 忌々しいが乗り心地抜群な高級車で案内された先は、以前世話になった別荘だった。
通り魔事件と誤解された俺の潜伏先、月村とノエルの三人で過ごした仮宿。
当時初対面に近かった俺を助けてくれたお嬢様とメイド、若く美しい伯母。
その彼女から仕事を頼まれるのは救われた恩を返す事になるのか――報酬を貰う以上、仕事の内容次第かもしれない。

「私の家でも良かったのだけれど、こちらの方が貴方には慣れていていいでしょう。
あの事件以後、誰も使っていないからそのままなのよ」
「そりゃあ三人で寝泊りしていたから、愛着はあるさ。
……素性の知れない者によく貸してくれたよな……可愛い姪も一緒だったんだぞ」
「忍の頼みだから断れないわ。一緒に寝泊りするとは思っていなかったけど――
あの娘が望まなければ、貴方は指一本触れられないのだから心配はしていなかったわね」

 傍に控えるノエルの力か、月村本人の持つ財力か――庶民の俺では手を出せないと、高を括っていたらしい。
何にせよ、俺の人間性は全く信頼されてなかったようだ。
付き合いが浅く、何より俺自身何の背景もないチンピラなのだから当然である。簡単に人を信じる高町家の面々が変なのだ。
守護騎士に魔導書の死神、綺堂さくらのように俺を不信に思う者達が常識的に見えた。

「お茶を入れるわね。コーヒーか、紅茶――若い剣士さんには、日本茶の方が好みかしら?」
「……おかまいなく」

 退院直後で怪我が残っているのはともかく、剣道着を新しく着用している俺に綺堂は微笑みかける。
背継加工の剣道衣に袴と着心地は良いのだが、洋服が一般的な現代日本では珍しい部類のようだ。西洋風美人のくせに、生意気な。
本当に入れてくれた日本茶を遠慮なく御馳走になり、俺はティータイムを過ごす。

「それで、わざわざこの別荘に連れて来て俺に頼みたい事とは何だ?」

 風景の良い土地に建てられた別荘、人里から離れた場所は過ごし易い空気に満たされている。
内装は豪華絢爛ではなくむしろ地味、人をリラックスさせる生活空間が成立していた。
当時の俺が屋根の下で束の間とはいえ他人と生活出来たのは、オーダーメイドならではの自由さが気に入ったからかもしれない。
落魄れた廃墟も好みだったが、こういう自然派住宅も悪くはない。
20万円の男にはまだまだ手の届かないが、いずれはこういう隠れ家も持ちたいものだ。
別荘だからこそ良いのだ、旅人に家族団欒のマイホームなど必要ない。
事件以後誰も使わなかったそうだが、埃一つ立っていない。ノエルが掃除したのだろうか……?

「本格的に頼みたい仕事は、貴方の実力を見定めた上で貴方に依頼させてほしいの。
まずは採用試験。テストといえど仕事に代わりはないから、勿論報酬はお支払いするわ。

成果報酬となるけれど、かまわないかしら……?」

 ――試験に落ちれば一円も貰えず、徒労に終わってしまう。俺は茶を飲んで首肯する。
仕事が貰えるだけでありがたい、不況に苦しむ社会人を気取るつもりはない。
これはチャンス。アリサのおこぼれに与るのではなく、自分の力で勝ち取ってみせる。
綺堂は少し意外そうな顔をして、優雅にコーヒーカップを傾ける。

「事情は聞かないけれど……心境の変化でもあったのかしら? やんちゃで怪我をしたのではないようね」
「やんちゃが過ぎて怪我をしただけだ。いずれ、笑い話になるさ」

 だよな? フェイト、アリシア――そしてプレシア。
悲しい事件だったが、終わりには出来た。再会の機会が訪れた時には、ほろ苦い過去になっている。
まだまだ苦労はするだろうが、青い空の下で俺達はそれぞれの道を歩み始めた。
この仕事も俺が歩み出した新しい人生の一幕、自分なりのやり方で勝ち取ってみせる。
後払いほど信用できないものはないが、綺堂さくらなら心配はない。

「問題ないようなら、仕事の話に移りましょう。
宮本良介君、最初に貴方に頼みたい仕事は――人探しよ」


***



不登校になった、月村忍――彼女は今も、姿を見せない。





→私のHP





「マリナ・イスマイール」の聖歌。今の一番のお気に入り。
子供達の優しい明日を願って、彼女は歌います。
posted by リョウ at 18:50| 大阪 ☔| Comment(3) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
これを見てくれ・・・どう思う?
http://usokomaker.com/wanted/r/%B5%DC%CB%DC%CE%C9%B2%F0
Posted by 通りすがり at 2009年04月06日 11:22
すごく……息継ぎです……!?
Posted by リョウ at 2009年04月07日 23:24
サイト運営し始めた者なんですが、相互リンクしていただきたくて、コメントさせていただきました。
http://hikaku-lin.com/link/register.html
こちらより、相互リンクしていただけると嬉しいです。
まだまだ、未熟なサイトですが、少しずつコンテンツを充実させていきたいと思ってます。
突然、失礼しました。
qeKjEzu5
Posted by hikaku at 2009年05月09日 09:10
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