2009年02月24日

明晰夢

『明晰夢』>挨拶


練習次第で体験可能らしく、最近試しています。
訪問者の皆さんの中で経験された方はいらっしゃるのでしょうか?
私は数を数えていますが、一分を超えれば……zzz……


***

 日々の平和に感謝する者に、特別な願いなど必要としない。
テレビに毎年映る有名な神社に、渋滞と人込み覚悟で突撃するような真似はしない。時間と体力の無駄だ。
とはいえ人っ子一人居ない場所で御参りするのも有り難味が無く、フェイトを恐縮させてしまう。
事前に知人の巫女さんに紹介して貰い、温かな正月日和に俺はフェイト達と初詣へと出かけた。

「す、すごい……こんなに人が集まるんだ……」
「正月ってのはよほどめでたい日なんだね。どいつもこいつも、綺麗な服着ちゃってさー」
「……まだ言ってやがるのか、こいつは。言っておくが、此処は空いている方なんだぞ。
臨時ダイヤや入場規制を必要とする神社もあるんだからな」

 海鳴市に在る由緒正しき神社は、正月初日より大勢の参拝客で賑わっていた。
一本道で通じる本殿へ向けて列を成していて、走るどころか歩くのも困難だ。
女性とはいえ、大柄な体格のアルフでは窮屈極まりないだろう。
今日は目立たないように子犬モードである。人様の肩でマスコットしているのだ、文句は言わせない。

「――あの列に並べばいいのかな?」
「屋台が並んでいるけど、先に御参りするのが習わしだ。新しい一年を祈願する、一種の儀式だな」
「えー、美味そうな匂いをプンプンさせているのに〜」
「お前の金なら先に並んでやるぞ、コラ」
「……くぅ〜ん」

 誇り高い狼が犬のように鳴くな! メス犬と呼ぶぞ、この野郎。
大きな神社の正月となれば出店も多い、目を惹かれる気持ちは分かるけど。
家族に縁の無かった人生だが、子供の頃に憧れて出かけた記憶はある。
子供も大人も同じ――祝おうとする気持ちから、楽しさが生まれる。

「二人で一緒に並ぼう、リョウスケ!」
「そうだな……と、おいおい。そんなに走らなくても!?」

 俺の手をしっかりと握り締めて、参拝客の参列へと駆けて行く魔法少女。
人の多さに圧倒されているかと思えば、やけに積極的である。
珍しくはしゃぐ主に、使い魔も目を丸くしていた。

「前からずっと楽しみにしていたけど……手なんて繋いじゃって、まあ。
新年を迎えて気持ちを切り替えたのかもしれないね。嬉しいかい、リョウスケ?」
「今時小学生でも、手を繋いだ程度で喜ばねえよ!」

 手を繋いだ方が逸れなくてすむからな、うん。
打算も何も関係なく二人、汗ばむ手を繋いで新しい年を始めようとしていた。


***


 ――はしゃぐ少女の心に宿るのは、"テスタロッサ"。
元旦初日からの記念日を、今この時迎えようとしている。


→私のHP





DMM10周年記念で、今だけたった「1000円」――って1000円だとΣ(゚Д゚)
フィリス先生やノエルさんに逢える一品です、懐かしい(つД`)
posted by リョウ at 22:27| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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