2024年05月17日

To a you side 第十三楽章 村のロメオとジュリエット 第七十九話 予告編

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『チャリティーコンサートを中止しろ。さもなくば、フィアッセ・クリステラの命を奪う』

 フィアッセに送られてきた脅迫文。高町家に投函されるという無造作ぶりだが、同時に身内の居所を知られている強迫観念。
この文面はチャリティーコンサートに目を行きがちだが、主犯の目的はむしろ後者にあるのだと親父さん達は見解を述べている。
正直なところ前半の文面にばかり考察を働かせていたのは否定できないのが、素人の悲しい所以だった。探偵ごっこで事件解決なんてフィクションの中でしかないのかもしれない。

感心しつつ頷いたが、エリス達は俺からの情報提供によって新しく成り立った推測であるのだと気を使ってくれた。

「スナッチ・アーティストのこれまでの犯罪経歴や行為、それに基づく傾向に沿って推測を立てたまでです。
それにクレイジー・ボマーが動いているとはいえ、単独犯ではないのは明確。雇われているのであれば、あくまで脅威はチャイニーズマフィアにあると考えるべきです。

今年一年で行われている大規模な国際的粛清により勢力や影響力は衰えていますが、それでも脅威ではあります」
「悠々と日本に入国してきてテロ行為を行っている訳だしな」

 発生した事件は解決しているので優勢に立っているように見えるが、基本的に事後防衛でしかないので思い切った手段に出れていないのが実情である。
夜の一族の多大な支援があって対抗できているし、アルバート議員達の尽力もあって表裏問わず追い詰めていっている。だが主犯達は今も逃走して、暗躍を続けている。
状況が少しじれったいだけであって、進展が確実にできている。その点が少し歯がゆいところではある。映画のように華やかに解決できればいいのだが、脚本がないと難しい。

何より大人達に任せてばかりで、自分が思い切った行動に出れないのが何とも悩ましい。現実社会では所詮俺は学歴も職歴もない、一人の子供に過ぎないのだから。









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「貴方のことも知られていると考えるべきでしょう、ご用心下さい」
「フィアッセが狙いであろうとも、組織のターゲットが俺にあるという事だな」
「エリス、パパ。良介にも護衛を付けたほうがいいんじゃないかな」








<続く>


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posted by リョウ at 15:57| 大阪 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする